「子どもを産めるのも若い女性しかいないわけですよ。これを言うと、差別という人がいますけど、違います。現実です。いいですか。男性や申し訳ないけど、高齢の女性は子どもが産めない」
神谷代表の発言が“物議”
参院選が公示された7月3日、参政党の神谷宗幣代表が東京都・銀座で冒頭のように述べた。参政党のYouTubeでは、当日の神谷氏の演説動画が上がっているが、気になる該当箇所は“機材トラブルのため”に視聴できなくなっている。
冒頭の発言に対して、ネット上では
《当たり前の事を言ってるだけだと思うよ。何とも思わない。正論》
《高齢女性は産めないのは事実だよ中高年とは言ってないよね》
と、“事実”という意見が上がる中、シンガソングライターの柴田淳は自身のXで、《そもそもさ、女は国の為に子ども産んでんじゃないんだわ。それを忘れないでいただきたいです（中略）みんな女から産まれてきてんだよもう少しリスペクト持てよ》と憤りを示した。
神谷氏は少子化対策についての意見を述べる中で、今回の発言を行ったが、その趣旨について、《女性には適齢期があるから年を重ねていけば出産ができなくなるのは生物として当然のこと。だから適齢期に出産できる社会環境を政治の力でつくろうと言った》と自身のXで説明している。
「神谷氏の発言は生物学的に“事実”ではありますが、わざわざ言及する必要はあったのでしょうか。センシティブな話に対し、強い言葉を使えば、一部の国民から批判を受けることは想定できたはずです。
“差別”をするわけではなく、“子どもを産む世代の女性を支える社会づくり”を目指しているのであれば、“産めない”と強調する発言は避けてもよかったかもしれませんね」（全国紙社会部記者、以下同）
政治家の“出産”を巡る発言は、これまで何度も問題視されてきた。
「麻生太郎氏は、2009年5月の衆議院予算委員会で“私は子どもが2人いるので、最低限の義務は果たしたことになるのかもしれない”と発言。2015年9月、フジテレビ系の『直撃LIVE グッディ！』に生出演した菅義偉氏は“結婚を機にママさんたちが一緒に子どもを産みたいとか、そういう形で国家に貢献してくれればいいなと思う。たくさん産んでください”と言及しています。
出産を“義務”や“国への貢献”と捉えたことで国民や女性団体等から批判が殺到。中には“性差別暴言”と表現する団体もあったほどです。神谷氏は発言を撤回するつもりはないと表明していますが、今後の発言には注意をした方がよいでしょうね」
かつて森喜朗前首相は「子供を一人も作らない女性が年を取って税金で面倒見なさいと言うのは本当におかしい」としい、厚労相だった柳沢伯夫は「産む機械、装置の数が決まっている」、山東昭子議員は「4人以上産んだ女性を厚生労働省で表彰することを検討してはどうか」、川上陽子は「うまずして何が女性か」と言い放った。
参院選の期日前投票は4日～19日までで、投票日は20日。“明日への一歩”のためにどの候補者に投票するか。じっくりと考える必要がありそうだ。