遠野なぎこ公式Instagramより

 7月3日に女優の遠野なぎこさんの自宅から遺体が発見された。現在、遺体の身元を確認中と伝えられる。遠野さんはSNSを頻繁に更新していたが、Instagramは6月27日から止まっており、ファンからは心配の声が集まっていた。

幼少期から虐待を受けて育った遠野なぎこさん

 ネット上では遠野さんの来歴を絡めた反応が多く見られる。

《この人、幼い頃から毒親の虐待に苦しんでたんだよな》
《遠野なぎこは生い立ちが…というか毒親育ちで生きづらそうで可哀想だった》
《親のせいにするなって時代は終わったと思う 親の関わり方で人の一生が決まると言っても過言じゃないと思う》

 また、こんな意見も。

《自分と同じ毒親育ちとしては頑張れって思ってたし実際頑張ってた人だと思うし勇気もらってた人もいるんじゃないかな》

 遠野さんは壮絶な生い立ちの持ち主。特に実母との関係は悪く、幼少期から虐待を受けて育ってきたと芸能プロ関係者が語る。

「遠野さんは4人きょうだいの長女。3歳下の弟、5歳下の妹、12歳歳下の妹がいますが、20代のころに全員と“縁を切った”と2023年12月の自身のブログで記しています。母親は10代で遠野さんを出産。そのため女優になりたかった自身の夢を子どもたちに託します。母親にとって遠野さんは“醜い”存在だったため、3歳下の弟さんと、5歳下の妹さんを児童劇団に入れ、遠野さんは子どもでありながら弟妹たちの“送り迎え”の役割を母親から押し付けられたといいます」

 ただ、その場で劇団のスタッフからスカウトされ、遠野さんも子役としてデビューを果たす。それでも遠野さんの人生は“順風満帆”にはいかなかったと前出の芸能プロ関係者が続ける。

「遠野さんが小学5年生の時に両親が離婚。母親に引き取られますが、再婚相手となった“義父”との入浴を母親から強いられました。遠野さんは2025年2月のブログで《あの女の指示で、義父とお風呂に入るようにも命じられていた。当時、もう小学6年生とかだったから…本当に本当に本当に、嫌だった》と振り返っています」

 その後、遠野さんの母親は別の男性と不倫関係に陥り、再婚相手との間に生まれた末っ子を含め4人の子どもは“ネグレクト”状態に置かれる。

 やがて遠野さんは15歳で摂食障害を患う。病気を抱えながら1995年放送のドラマ『未成年』(TBS系)への出演で知名度を獲得し、99年放送のNHK朝の連続テレビ小説『すずらん』ではヒロインの萌(青年期)役に抜擢されブレイクを果たす。

 その後は女優業のほか『アウト×デラックス』(フジテレビ系)や『バラいろダンディ』(TOKYOMX)での毒舌キャラで注目を集めたが、それでもSNS上では自身の過去に関する書き込みが目立った。遠野さんの母親は2022年に自死するが、その後も“毒親”の呪縛に悩まされる様子がうかがえたという。

 SNS上の反応を見る限り、遠野さんのメッセージは“同情”だけでなく、同じ境遇を持つ者たちから“共感”も集めていたようだ。