写真左から花田優一、Koki,、白河れい

 実力と運がなければ成り上がっていけない芸能界。しかし、ほかの人からすると反則にも思われる“プレミアムチケット”を生まれながらに持っている人たちがいる。

本人単独ではあまり見たことがない」の声も

 それが“2世タレント”─。◯◯の息子、娘といった親の七光を背負い、芸能界デビューをするタレントたち。

 初めから親の名前を利用して出てくる人、後から「実は◯◯の子どもだった」と話題になる人。でもその中には、七光が強すぎて本人の個性が見えなくなってしまうケースも……。

 そこで今回、週刊女性では“親の七光が過ぎるタレントたち”をアンケート調査。親の名前で出てきたけれど、タレントとしての実力はどうなの、と思う2世タレントを挙げてもらった。さて、どんな顔ぶれが並ぶのか─。

 まずは12票で5位にランクインしたのは中山翔貴と、岸谷蘭丸。翔貴はタレント・中山秀征と宝塚出身の女優・白城あやかの長男で、蘭丸は俳優の岸谷五朗とシンガー・ソングライター、岸谷香(旧姓・奥居)の長男。

中山翔貴(公式Instagramより)

「翔貴は青山学院の初等部から野球に打ち込み、高校ではピッチャーとして東東京大会でベスト16までチームを押し上げる原動力になりました。大学でも野球を続けてプロ入りを目指していましたが、高校時代に腰を壊してしまい、その古傷の影響もあって、プロ選手の道を諦めています」(スポーツ紙記者、以下同)

 その後、在京のキー局でアナウンサー試験を受けたが採用に至らず。企業への就職を諦め「役者になりたい」と両親に打ち明けたという。

高校3年生のとき、母親の白城の舞台を見て芸能界に魅力を感じたそうです。俳優デビューは'22年『しろめし修行僧』(テレビ東京系)でした

 そこからドラマに出演するようになったが、

親の話題で顔を見ても、本人単独ではあまり見たことがない」(兵庫県・女性・68歳)

 なんて声が……。しかし、

 '24年後期のNHK朝ドラ『おむすび』にも出演しているので、これから俳優としての活動も見えてくるかも。蘭丸については、

高校からアメリカに渡り、成績優秀で飛び級で卒業。'22年にはイタリア最古の商業・経済分野の大学、ボッコーニ大学ヘ進学しました。“柚木蘭丸”の名前でYouTubeやTikTokで動画配信をしたり、海外のトップ大学に入るための英語指導をする塾を設立したりしています

何をやっているのかがわからない」

 蘭丸は昨年、ABEMAの番組でメディア初出演を果たし、そこで両親のことを公表した。

情報番組『Nスタ』でコメンテーターをしているのを見たけど、両親の名前を公表したからこの仕事が来たのかな、と思った」(神奈川県・男性・39歳)

 というコメントもあったが、

両親とは違う道で活動していく中でのメディア出演。学歴もあるので、文化人としての活動でこれから注目が集まるのでは?」(前出・スポーツ紙記者、以下同)

希空(公式Instagramより)

 4位には17票を集めた希空の名前が。俳優・杉浦太陽と元モーニング娘。の辻希美の長女で、SNSでは若い世代の人気を集めている。

辻さんのブログなどには顔出しはありませんでしたが、幼少期から登場してファンの間での認知度は高かったですね。17歳の誕生日に芸能事務所に所属したことを発表し、プライベートのインスタも始めました。

 もともとお菓子作りを紹介するインスタなどをやっていましたが、顔出しをして活動を始めると、TikTokなどのSNSフォロワー数が合わせて200万人を超えるなど、話題になりました」

 しかし地上波での出演がないせいか、

杉浦太陽と辻ちゃんの娘、というのは知っているけど、何をやっているのかがわからない」(神奈川県・男性・51歳)

 なんて声がチラホラ。

好きなファッションなどを紹介しているだけで、タレントとして何をやっているか、となるとまだまだ未知数。今は両親の名前がクローズアップされてしまうのは仕方がないことでしょう。ファンしか見ないSNSだけではなく、いろいろな人の目に留まる地上波などに活動の場を広げられるかが、彼女のこれからの課題じゃないでしょうか」(前出・スポーツ紙記者)

 そしてトップ3の一角に名前が挙がったのは、46票で白河れい。元横綱・貴乃花光司とアナウンサー・河野景子の元夫婦の長女だ。

一時期、鳴り物入りで地上波のテレビ番組に出演していたのに最近はまったく見かけなくなったから」(三重県・女性・57歳)

 '23年に芸能界デビューと同時に、情報番組『ぽかぽか』(フジテレビ系)のレギュラーを獲得。その後もドラマに出演して女優デビューも果たしたが─。

両親の名前が大きすぎる典型的なパターン

出演したドラマ、すべてがフジテレビ。母親の河野さんの“古巣”ということで影響力が働いたのでは(笑)。本人は女優としてやっていきたいと話していましたが、彼女の後ろには父親の貴乃花という影がどうしても見えてしまいます。

 ドラマ出演の件もそうですが、うまくいっても“両親のおかげ”といわれてしまうことは仕方ないと受け止め、地道に女優として演じていくしか道はないのでは?」(前出・スポーツ紙記者)

 今年の5月いっぱいで所属事務所を退所したことも報じられた白河。そろそろ“七光”の威光も弱くなってきたのかも!?

Koki,

 2位にランキングされたのは63票で、木村拓哉と工藤静香の次女、Koki,。これ以上はない、というくらいのビッグな両親の“七光”を背負っている彼女だが、

ルックスはいいが、両親と比べると才能はイマイチだと思います」(広島県・男性・48歳)

演技も下手だし、これといって光るものを何も感じないのに、親の名前だけで仕事もらってる感じ」(埼玉県・男性・56歳)

 といった辛辣な声が。

両親の名前が大きすぎる典型的なパターンですね。モデルとして一流ファッション誌の表紙を飾ったり、ブルガリのアンバサダーに日本初、しかも最年少の15歳で就任するなど、華々しい活動をしていますが、どうしても“両親の名前を使ったゴリ押しだろう”と思われてしまう。本人の実力もあるのかもしれませんが、それ以上に親の顔がチラついてしまいますよね」(前出・スポーツ紙記者)

 アンケートで寄せられた声の中にも、

ほかと比べ両親共にすごい有名タレントなので、その分期待も大きくなってしまうので、相対的にイマイチ感が強くなる」(東京都・女性・46歳)

 といったコメントが。背負っている光が強ければ強いほど、自身も大きくならなければいけないということなのかも。

「親の七光が過ぎる」2世タレントランキング

 そして74票を集めて1位となったのは、花田優一。3位の白河の兄で、貴乃花光司と河野景子を両親に持つ。

靴職人と公言しているけど、どんな靴を作っているのか知らないし、タレントとしてテレビにも時々出ていてもあっという間に見なくなった。中途半端な印象しかない」(兵庫県・女性・34歳)

靴、歌、ユーチューバー、俳優などフラフラしている印象。それができるのも貴乃花という名前を使うことをわかってやっているように見える」(埼玉県・女性・57歳)

 “貴乃花の息子”ということを最大限に使っている、というコメントが数多く寄せられた。

父の貴乃花からは“完全に勘当している”と突き放されていますけどね(笑)。靴職人を名乗っていても、オーダーしたのに靴が届かないなど顧客とのトラブルも報じられました。そんな中でもタレント活動しているのが今回の評価になっているのでは?

 先日、重大発表として自身の靴ブランドを立ち上げたことを明かしました。靴職人としての本気度を示したのかもしれません。ここまで騒がれるのは、やはり貴乃花と河野さんの息子という背景があるから。それを利用するのは、悪いことじゃないと思いますけど、本職を第一にしていればここまで言われなかったかもしれませんね」(前出・スポーツ紙記者)

 本人たちからしてみれば、「こんなに頑張っているのに……」という気持ちもあるのかもしれないが、親の姿が見え隠れしてしまうのが2世タレントの業なのかも。それを克服するのは、親以上の存在になることだけなのかもしれない。

取材・文/蒔田 稔