神田愛花

 7月15日放送の情報番組『ぽかぽか』(フジテレビ系)でMCの神田愛花が、この日のゲストだった女優の浅野ゆう子に遠慮のない発言をして波紋が広がっている。

しばらく言葉を失った浅野ゆう子

「この日、浅野さんは仲良しだという俳優の小倉久寛さんとともに登場。トークが始まる前、2人のプロフィールを紹介するVTRが流れました。浅野さんは13歳で歌手デビュー。その後、トレンディドラマで浅野温子さんとの名コンビ“W浅野”として一世を風靡するなどの輝かしい芸歴が紹介されました。

 最後に、プライベート上の変化として、57歳で一般男性と結婚したことも伝えられ、ナレーションでは『幸せな家庭を築いている』と締めくくられていました」(芸能ジャーナリスト、以下同)

浅野ゆう子

 だが、そんな浅野の来歴をスタジオで見ていた神田が、少し気がかりな発言を行ったのだ。

「神田さんは彼女のドラマをリアルタイムで見て育った世代のため憧れもあるのか、羨望の眼差しを向けつつ、やや興奮気味に『浅野さんの人生の幸せグラフを教えてほしいです』と求めました。続けて、『若いときにすごく人気になられて、ずっとお仕事があって、ご結婚されて……ずっと絶頂ですか?』と、“幸せグラフ”が最初から現在まで下がることなく、絶頂のままかと問いかけたのです」

 神田の唐突な質問に絶句したのか、しばらく言葉を発さなかった浅野。そのあと、隣にいる神田に対して手をわずかに左右に振りながら「そんな……」とにこやかな表情で否定。神田から「すごいなと思いまして」とたたえられると、深々と一礼する様子も見られた。

 だが、ネット上では浅野の“過去”を知る視聴者からのこんな声が多く聞かれた。

《神田愛花さん、トンチンカンすぎない…? 何も知らんと「ずっと幸せそう」とか、意味不明で浅野ゆう子さんちょっと顔ひきつっとる ずっと幸せなわけない》

《神田さんちゃんと常識あるし、気がつくし優しいと思うんだけど、失礼発言はほどほどに……》

《ぽかぽかで神田愛花さんは浅野ゆう子さんのことを「ずっと幸せですよね」って決めつけてたけど、悲しい出会いと別れがあったことは芸能界ではなかったことになってるのかな》

 ややデリカシーに欠ける神田の発言をいさめるコメントが見られたのだ。どういうことなのか。

名優・田宮二郎の息子と交際していた浅野

 2017年に現在の夫と結婚した浅野。プロフィールVTRでは幸せに描かれていたが、そこに至るまでには大きな試練があったと語るのは芸能プロ関係者だ。

田宮五郎さん

浅野さんは今のご主人と出会う前は、俳優の田宮五郎さんと2007年ごろから交際していました。田宮五郎さんは、初期テレビドラマ版の『白い巨塔』や『クイズタイムショック』の出演で知られた俳優の田宮二郎さんの次男です。2012年に五郎さんがくも膜下出血で倒れて入院。その際、浅野さんは『懸命に病と闘っております』と気丈にコメントし、同時に交際を認めたのです。

 その後、五郎さんは後遺症が残りましたが浅野さんの献身的な介護もあって回復して退院。退院の際には浅野さんも付き添っていました。ですが、2014年11月に五郎さんは浅野さんの自宅でくも膜下出血を再発。浅野さんの119番通報で再び緊急搬送されたのですが、わずか4日後に他界。浅野さんは最愛の人の“最期”を看取りました。突然の別れに気落ちした浅野さんは、ろくに食事もできなかったといいます」

 愛する人の47歳という早すぎる死を経験した浅野。当時の報道によれば、浅野は五郎さんとの結婚も考えていたという。傷が癒えるまで時間を要したことは想像に難くない。そんな浅野に、神田はなぜそのような発言をしたのだろうか。

五郎さんが亡くなって3年後にいまのご主人と結婚した浅野さんですが、五郎さんのことを忘れたとは思えません。神田さんは、それをすでに乗り越えたと思って発言したのかどうかはさだかではありませんが、もう少し配慮が必要だったと思います。

 神田さんは情報番組に出演した際には的確なコメント力が評価される一方、バラエティーに出ると“ネジが外れた”ようなズレた失言もときどきあります。それが彼女の一番の魅力であり人気の秘密でもあるため、諸刃の剣なのですが……」

 浅野がつらい経験を経てようやく幸せをつかんだだけに、その歩みを“ずっと絶頂”とまとめるのは少し酷だったかもしれない。