
白熱の試合が繰り広げられる夏の高校野球。第107回大会となった2025年選手権大会の3日目、広島の名門・広陵高校が北海道・旭川志峯を3-1で下し2回戦へ駒を進めた。しかし試合後、異例の事態が――。
甲子園でまさかの“握手拒否”
試合は旭川志峯が4回に先制タイムリーで1点をとるも、4回ツーアウトから広陵のスリーベースヒットで守備を乱され同点に。さらに6回、広陵が1アウト一、三塁のチャンスに犠牲フライで1点追加、7回にも1点を加えてそのまま逃げ切り勝利を掴んだ。
「問題はその後、両チーム整列しての挨拶時に起こりました。通常なら互いの健闘を称えて握手を交わす場面で、旭川志峯の選手3人がまさかの“握手拒否”をしたんです。もちろん、単純に忘れていたり悔しくてその気になれなかったのかもしれません。しかし、広陵高校は暴力事案が発覚し、SNSでも何かと騒がれているため、3人の選手の行動に穿った見方をする人も多いです」(スポーツ紙記者)
広陵高校の事案とは、今年1月に当時1年生だった部員に対して2年生部員からの暴力があったというもの。被害生徒側からの訴えを受けて3月に日本高野連から広陵高校へ厳重注意があったが、チームや加害生徒と思われる選手は甲子園出場を辞退していない。SNSではこの事案が拡散され、大きな話題となっていた。
そのため、握手を拒否した旭川志峯の選手についても《事件が耳に入ってたらそりゃ嫌悪感抱くでしょ》《これは仕方ない》と擁護する人がいる一方で、《握手拒否はダメだろ!》《正々堂々とプレーしたんだから、そこはちゃんとしようよ》と苦言を呈する声もあがり賛否両論となっている。
「残念すぎる」後手後手の対応
そんな中、“別の事案”の被害が報告され、第三者委員会が設置されていたことが明らかになった。
「2024年3月に元部員から被害の申告を受け、その際に関係する部員などから聞き取り調査をしたものの、指摘された事実は確認できなかったと広陵高校は発表しています。しかし、今年2月にも広島県高野連と日本高野連に元部員から情報提供があり、再度調査。それでも事実は確認できなかったとのことですが、元部員の保護者からの要望に応じて、今年6月に第三者委員会を設置して調査を進めているとの説明でした」(前出・スポーツ紙記者)
最初に拡散された暴力事案の前にも、問題となっている事案があった広陵高校。さらにまずいのが、“別の事案”を発表する前日の6日深夜に、被害生徒の保護者からSNS上で実名告発があったということだ。告発文には、《性被害に遭いました》《殺人行為》など、事実であれば“いじめ”では済まされないような言葉がずらりと並んでいる。

恐らく告発がなければ今回の発表は無かっただろうと思われる。後手後手に回った発表の仕方に対して、
《告発がでなければ隠蔽する気満々だったんじゃん》
《もはや都合の悪いことは隠しておける時代じゃない》
《マジで隠蔽体質なんだな。残念過ぎる》
などと批判が殺到。
過去には、暴力事件をきっかけに廃部となったPL学園の例もある。しっかりと調査してその全貌を明らかにし、然るべき措置を講じてほしい。