
8月14日、元モーニング娘。の道重さゆみが芸能界を引退した。同日には、ライブツアー『SAYUMINGLANDOLL〜SAMSALA〜』の千秋楽が東京のZepp Diver Cityで行われ、約2500人のファンへ別れを告げた。
元モーニング娘。道重さゆみが芸能界を引退
「道重さんは、2003年に13歳でモーニング娘。の6期生として加入しました。当時、歌もダンスも未経験だったものの、オーディションでは約1万4000人の応募者の中から合格を勝ち取り、亀井絵里さんや、田中れいなさんとともに選ばれました」(芸能ジャーナリスト、以下同)
その後、2012年5月にはグループの8代目リーダーに就任。2年間リーダーを務め上げ、モーニング娘。は再ブレイクを果たすことになる。そんな功績を残し、2014年11月には横浜アリーナ公演をもってモーニング娘。を卒業した。在籍期間は、当時歴代最長となる4329日を記録している。
「卒業後は2年間休業し、2017年3月から活動を再開しました。ライブを中心に活動していましたが、2023年12月に『強迫性障害』を公表。事務所は『いくつか特定の仕事上で過度なこだわりや過敏な行動があり、本人から強い不安感や恐怖心があるとの申し出がありました』とし、一部の活動を制限すると発表。
その後、2025年1月に道重さんが公式ブログで『今まで出来ていた仕事の中に、もうできないかもしれないと思う事も増えてきました。そんな中で活動を続けていくのは、難しい、限界だな、と感じるようになった』と説明して、今夏のコンサートツアーをもって芸能界を引退することを発表していました」
その宣言から約7か月。ついに迎えた引退当日。約22年間のアイドル活動に幕を閉じた彼女に対して、ネットには多数の労いが集まった。
《お疲れ様でした》
《何ものでもない、比べるものは何処にも存在しない唯一無二》
《本当に劣化しないアイドルだったと思います》
厳戒態勢だった最後のライブツアー
道重は自ら「劣化という言葉は私にはない」「常にピーク」と公言し、そのとおり、“劣化しないアイドル”を貫き通したことに称賛の声が集まった。

さらに、ファンだけではなく業界からも道重へのメッセージが絶えない。その中でもファンが感動したのが、彼女を生み出した音楽プロデューサーのつんくのメッセージだ。
「つんくさんは、15日の早朝に自身のXを更新。道重引退のニュースを引用し、《そして、作品は完成した。本当にお疲れ様でした》とコメントしました。歌やダンスが苦手だった道重さんを『この子自体が作品だ』とオーディション時代に語っていたつんくさん。22年の時を経て、“道重”という作品の集大成を誰よりも感慨深く感じているのでしょう」
そんな完成された道重の姿を見ることができた最後のライブツアーは、7月15日からスタートしていた。東京・仙台・名古屋・山口・大阪と5都市を回ったが、どの公演にもメディアが入ることはなく、厳戒態勢だったと前出の芸能ジャーナリストは振り返る。
「道重さんのInstagramでは、ライブツアーの報告ショットが多数上がっていましたが、メディアで報道されることはありませんでした。『大好きなファンの皆さんとたくさん笑い、楽しく過ごしたいです』と語っていたように、目の前にいるファンとの時間を最優先したいという判断だったのでしょう。映像ではなく、記憶に残るアイドルとして有終の美を飾ったようです」
道重の“アイドル人生”の物語は、伝説として語り継がれていくことだろう。