
2025年に入り、携帯大手キャリアが相次いで料金プランの実質値上げを発表した。ドコモ、auは6月から、ソフトバンクも値上げに前向きな姿勢を示している。となると携帯料金の見直しを検討したいところだが、料金プランがわかりづらくて断念する人も多いのでは。
多くの人はギガの買いすぎで損をしている

「難しく考える必要はありません。答えはシンプル。自身の使用状況に合ったデータ通信量、つまり“ギガ数”(GB)でプランを選べばいいのです」
こう語るのは、携帯見直し本舗代表の鮎原透仁さん。自分の使用ギガ数がわからない人は店頭でも確認できる。
「利用者の多くは、プラン提供のギガ数より使用しているギガ数が少ない。つまり、ギガを買いすぎて損しているわけです」(鮎原さん、以下同)
楽天モバイルを除く3大キャリアのプラン提供は、「無制限」と「3~10ギガ上限」とするものしかないのが現状。
「ネットを利用すれば3ギガ程度だとすぐに制限オーバーになってしまいます。結果、多くの人は無制限のプランを選択するしかないのです」
手続きの難易度や料金に応じてキャリアを選択

そこで、鮎原さんがまずおすすめするのがワイモバイル、UQモバイル、ahamoのサブブランドへの乗り換えだ。
「例えば、ソフトバンク利用者ならワイモバイルへの乗り換えです。サブブランドはギガの上限プランが大手キャリアより多く、自分の適性に合ったギガ数のプラン選択が可能なのです。そのほか手続きが難しくなりますが、格安スマホを利用する方法もあります」
大手キャリアからサブブランドに変えるだけで、月5000円程度安くなることもあるという。
物価高の備えの一つとして、携帯料金を見直してみるのもおすすめだ。
4大大手キャリア値上げ状況
ドコモ
2025年6月から4つの新料金プランを提供し、既存2プランを終了。新プランはAmazonプライムが一定期間無料、DAZN for docomoが追加料金なしで見られるなど特典がつくが、基本料金が900円余りの値上げになる。
au
2025年6月から新料金プランを提供。割引適用なしで8000円と高額だが、ドコモと同じく豪華な特典がつく。既存の料金プランも継続して提供するが、こちらは8月1日より100円から300円程度の値上げとなる。
ソフトバンク
2025年5月の決算発表で、料金プランの値上げについて前向きに検討していることを公表。年内には、新料金プランと合わせた値上げの発表が予測される。
楽天モバイル
2025年5月の決算発表で、楽天グループ・三木谷浩史代表は「料金プランの値上げについて、現時点では考えていない」とコメント。当面値上げはないと予測される。
教えてくれたのは鮎原透仁さん

ファイナンシャルプランナー。中立公平な立場で、数ある携帯会社の中から最適なプランを提案する、日本唯一のサービス「携帯見直し本舗」を2019年に設立。累計3000人以上の相談実績がある。
<取材・文/百瀬康司>