2024年7月、パリ五輪の壮行会に参加したバレーボール女子日本代表

 8月16日に女子バレーボールの日韓戦がおこなわれ、韓国がフルセットの末3対2で勝利した。韓国が日本に勝利するのは、2021年7月におこなわれた東京五輪予選1次リーグ以来で約4年ぶり。しかし、審判の疑惑だらけの判定に、韓国国内で非難が殺到するまさかの事態となっている。

日本対韓国の女子バレー「恥ずかしい勝利」

 今回、批判の声が上がったのは韓国・晋州で開催された『2025コリア・インビテーショナル晋州国際女子バレーボール大会』での試合。8月12日から17日まで開催され、韓国と日本のほかに、アルゼンチン、チェコ、フランス、スウェーデンの計6チームが参加。総当たり戦の勝利数で順位が決められた。

「今大会の日本メンバーは、エースの石川真佑選手やミドルブロッカーの島村春世選手など、主軸選手が抜けたチーム編成でした。とはいえ、世界ランキング5位の日本相手に、同ランキング39位の韓国が勝利したというのは快挙といえるでしょう。しかし、試合中の審判の判定を否定的にとらえる人も多くいました」(スポーツライター)

 疑惑が持たれたのは、第4セットと第5セットでのプレー。セットカウント2対1で日本が有利のなか迎えた第4セットでは、日本の攻撃がラインをまたいだ際にアウトの判定が下った。

 続く第5セットでは、韓国のサーブがライン外に落ちたと見られたが、審判はインの判定をしたのだ。日本代表はこれらの判定に抗議をしたが、今大会ではビデオ判定やチャレンジシステムが導入されておらず、判定が変わることはなかった。

 それに対して韓国国内からは、《恥ずかしい勝利》《こんな勝ち方なら負けたほうがマシ》《バレーボールファンなのに、バレーボールが嫌いになりそうだ》《日本に申し訳ない。日本が勝った。韓国人として日本のファンに謝罪したい》といった声があがっている。これらの声はSNSだけでなく、韓国メディアも報じる事態となっている。

韓国戦は「確信的な誤審」

 批判の声が上がっているのは、韓国だけではない。日本のネット上でも、

《謝っても結果は覆らない》

《疑惑どころか確信的な誤審でしょ》

《どうしてこんなに露骨にできるのか不思議》

《今回の試合だけでなく、前から何度もやられてるんですが……》

《サッカーの日韓ワールドカップのころからまったく変わってないね》

 など、あきれた声が聞こえる。

バレーボール女子日本代表に採用された盗撮防止のユニフォーム(ミズノの公式ホームページより)

「今回の審判の判定疑惑で、2002年におこなわれた日韓ワールドカップの韓国戦で起こった出来事を思い出す人もいるようです。韓国対イタリアの試合で、主審は韓国に有利な判定を出し続け、主審を務めたバイロン・モレノ氏への“買収疑惑”が世界中で報じられることに。また、準々決勝の韓国対スペイン戦では、スペインがゴールを決めるもファウル判定で取り消しになるなど、こちらも波紋を呼びました」(前出・スポーツライター)

 今回の“疑惑の勝利”には韓国国内からも批判の声が寄せられているが、両国ともに《選手は悪くない、審判が試合を壊しただけ》という声が多くみられる。今後は選手のプレーを尊重する、公平な審判を期待したいところだ。