神尾楓珠

 8月19日、ビデオリサーチが関東、関西、名古屋3地区の各民放5局を対象にした2025年上半期(1~6月)のテレビCM出稿動向を発表。俳優の神尾楓珠がCM露出タレントランキングでトップになった。

神尾楓珠1位の背景にフジテレビ騒動

 神尾が出演したCMが実際に流れた時間は12万7650秒。2位にランクインした今田美桜の11万9260秒を大きく引き離す結果に。しかし広告代理店関係者はこの結果の違和感を指摘する。

神尾さんがメインでCMキャラクターを務める『ボートレース振興会』のスポット数は多いとはいえ、現在進行形で契約を結んでいる企業は3社のみ。それで15社と契約を結ぶ今田美桜さんに大差をつけるのはありえない

 神尾が昨年19位から大きくランクアップした背景には、あの騒動が関係していた。

主なCM出演に記載されていた映画『パリピ孔明 THE MOVIE』と『かくかくしかじか』はともにフジテレビ制作。今年1月に発覚したフジテレビ騒動により、同局からスポンサーが大量に撤退したことで、神尾さんが出演する2本の映画のCMが繰り返し放送されたことが今回の1位に繋がった。なので純粋な1位とは言い難いですよね」(同・広告代理店関係者)

 現在、神尾が契約を結んでいるのはボートレース振興会のほか、NTTドコモ『ahamo』とスズキ『ソリオ/ソリオ バンディット』のみ。

神尾楓珠が出演する映画『かくかくしかじか』(公式YouTubeより)

 露出度ランキングに大きく貢献した映画2作品も神尾は主演ではないこともあり、CMで映るのもともに一瞬。こう見ると何だか腑に落ちない結果だが……。かつてリサーチ会社で勤務していたフリーライターはこう明かす。

カウント方法が変更されていなければ、テレビなら出演時間が15秒以上など一定の時間出演していないと出演本数の対象にならないのですが、CMの場合はタレントの顔が認識できる出演の仕方であればカウントしていました。なのでメインで起用されているタレントでも、エキストラに毛が生えたような起用でもCM露出調査では同列の扱いになります

 映画『パリピ孔明 THE MOVIE』も『かくかくしかじか』も公開が終わったことで、スポットCMも終了している。残念ながら神尾の“CM王”は今年の上半期だけで終わりそうだ。