オーディション番組出身の勝ち組世代別ランキング!

「サバ番」出身アイドル(アーティスト)の勢いが止まらない。

 旧Sexy Zoneの新メンバーを探すオーディション番組『timelesz project』(以下タイプロ)、ちゃんみなプロデュースのガールズグループメンバーを探す『No No Girls』が昨年末から今年上旬にかけて人気を博し、Z世代の'25年上半期トレンドランキングの上位を占めた。

サバイバルオーディション番組

「サバ番とはサバイバルオーディション番組の略称です。韓国が発祥といわれていますが、実はサバ番の元祖ともいえるのが日本の『スター誕生!』。その後の『ASAYAN』のモーニング娘。オーディションなどは多くの練習生が競い合い、視聴者投票なども交えながら最終的にデビューメンバーが決まる、現在のスタイルの原型といえます」

 とは芸能情報に詳しいライターの津田春子さん。これまで多くのオーディション番組からアイドルが生まれてきたが、最も成功したのは誰だと思うかをアンケート。世代によって違う集計結果が出たため、10代~50代以上を分けてお届け! あなたにとっての勝ち組アイドルは?

 まずは10代~20代部門。

「全員キャラが立っている」(東京都・21歳)、「俳優としても活躍しているメンバーもいるから」(大阪府・26歳)

 3位は男性グループのJO1。韓国の人気オーディション番組『PRODUCE
101』の日本版で、合格者11人で結成され、'20年3月にデビュー。

「吉本興業系の事務所に所属し、バラエティー番組のほか河野純喜さんや白岩瑠姫さんはドラマ出演など活躍の幅を広げています。5月にメンバーの鶴房汐恩さんが過去にオンラインカジノを利用していたことが判明し書類送検され、活動休止となり現在は10人となっていますが、ここ最近のオーディション番組ブームの先駆け的存在」(津田さん)

 ただ、30代以上の視聴者で、メンバー全員の顔と名前がわかる人は多くないかも。

 2位は、

「番組配信時よりも今のほうが活躍している」(静岡県・17歳)、「テレビでよく見るから」(千葉県・20歳)

 ガールズボーカルグループのHANAがランクインした。

 アーティストのちゃんみながプロデューサー、SKY-HIがエグゼクティブプロデューサーとなって始動したオーディション番組『No No Girls』から誕生した7人組。

 新曲のMVが公開1日で330万回再生を突破するなど注目はオーディション時以上だ。津田さんは、

「アイドルにくくるグループではないと思うのですが」と前置きした上で、

「番組名には、実力がありながらオーディションなどで『No』を突きつけられた女の子たちを集めるコンセプトが表れています。完全に実力勝負で、メンバーの自然な体形などにも好感の声が多い。視聴者に夢や希望を与える存在という意味では、アイドルと呼んでいいのかも」

 新時代のアイドルが誕生した? 

 そして、

「いきなりアリーナツアーはすごい」(神奈川県・24歳)、「最近、見ない日はないかも」(東京都・18歳)

SexyZoneから改名した『timelesz』(公式インスタグラムより)

 1位は、timelesz。オリジナルメンバー3人が仲間探しと称して新メンバーを募集した『タイプロ』。番組放送中からTikTokを中心に菊池風磨構文が大バズり、配信を見ていない人にも広がった。

「配信からまだ間もないタイミングで、記憶に新しいということを加味しても、勢いがすごいなと感じます。旧グループ時代には成し得なかったアリーナツアーを開催するなど、以前からのファンは複雑な気持ちのようですが」(津田さん)

 ファン以外も味方につけられれば、さらに飛躍しそう!?

世代を超えてトップに輝いたのは?

BE:FIRST(写真は事務所公式HPより)

 30代~40代部門の3位は、

「唯一無二の存在」(山形県・47歳)、「ダンスがすごい」(埼玉県・43歳)

 アーティストのSKY-HIが私財を投じて行ったオーディション番組『THE FIRST』から選ばれた7人組のBE:FIRSTが選ばれた。

「メンバーのRYOKIが女性トラブルで事務所を退社し、活動休止になったばかり。6人での活動が、かえって好評なのは皮肉ですが、彼は番組配信時から女性アイドルとのデートをスクープされるなどアンチが多かったですから」(津田さん)

 異端児が消えたことが吉と出るか。続いて、

「女性アイドルのトップを走り続けている」(兵庫県・38歳)、「日本人が一番人気で誇り」(滋賀県・32歳)

TWICEのメンバー

 TWICEが2位にランクイン。JYPエンターテインメントの練習生から日本人3人、韓国人5人、台湾人1人で構成された9人のガールズグループ。'15年のデビュー以来トップアイドルとしての地位を不動のものにし、韓国では別格の存在に。

「日本人メンバーのグループ内ユニット『MISAMO』は日本でもデビューし、その美貌は多くの支持を得ています。彼女たちがいることで反日的な動きがないことも好感度のポイントかも」(津田さん)

『紅白歌合戦』の常連にもなりつつあり、日本での知名度も抜群!?

timelesz(公式サイトより)

 1位は10代~20代部門と同じく、timelesz。「見ない日がない」(東京都・49歳)などの声が多かった。

50代以上部門の勝ち組アイドル

モーニング娘。'24(Xより)

 最後に50代以上部門では、

「ママタレとして成功している」(栃木県・62歳)、「でき婚して家族仲良く私生活でも勝ち組かも」(茨城県・57歳)

 3位にモーニング娘。がランクイン。サバイバルオーディションの先駆けといえば、『ASAYAN』。

「辻希美さん、藤本美貴さんの個人名を答える人も多かったですね」(津田さん)

 超超いい感じなのは2人だけ? 続いて、

「大物すぎて他とは比べられない」(秋田県・63歳)、「様づけで呼んでいます」(福岡県・60歳)

1986年には女性初の“レコ大連続受賞”を果たした中森明菜

 2位は『スター誕生!』に合格し、1982年にデビューした中森明菜。

「説明不要の存在ですよね。日本のアイドル史、芸能史に残るという意味では超勝ち組だと思います」(津田さん)

 今年は活動も再開した明菜様。不死鳥のような活躍を期待! そして、

「アイドルといえばこの方しかいない」(神奈川県・64歳)、「いつの時代もヒットを出している」(宮城県・71歳)

小泉今日子

 1位にはなんてったってアイドル、小泉今日子が輝いた。やはり『スタ誕』出身で、明菜とはデビューが同期の「花の'82年組」だ。

「小泉さんは歌だけではなく、ドラマや映画でも活躍していて過去形にはならない存在感はさすが。周囲のスタッフにも恵まれているのは小泉さんの人柄だと思います」(津田さん)

 今年はドラマ『続・続・最後から二番目の恋』(フジテレビ系)もヒット。過去の人とは永遠に言われない!?

 ランキング結果を見て津田さんは、

「番組放送中に大人気だったNiziUがランクインしなかったのがオーディション番組の本質を表している気がします。結局、放送中がいちばん盛り上がるようでは厳しいですよね。timeleszやHANAのように放送後、すぐにツアーやライブを仕掛けなければいけない。NiziUはコロナ禍でイベントができなかったのが残念」

 運も実力のうち、勝ち組アイドルは運にも恵まれるのだろう。