『再生の道』代表退任を発表した石丸伸二氏

 広島県安芸高田市の前市長を務めた石丸伸二氏が8月27日に記者会見を開き、地域政党『再生の道』の代表を辞任すると発表した。石丸氏は2024年7月の東京都知事選で約166万票を獲得し、2位に。その後、2025年1月に『再生の道』を立ち上げていた。

 新たな代表は、9月中旬に行われる代表選で決めると語った石丸氏。今後のスケジュールとしては、8月31日に立候補を締め切り、9月1日に候補者の公表を行うという。

“引責辞任”はキッパリ否定

「石丸氏は都知事選の際、SNSを駆使した戦略で一躍注目の的となりました。若者層を取り込むSNS戦略の甲斐あってか、無所属の新人で獲得票数2位という快挙を成し遂げたのは目を見張るものだったと言えるでしょう」(政治ジャーナリスト)

 そんな石丸氏が立ち上げた『再生の道』。「政治屋の一掃」を理念に掲げる彼の元には、1128人の応募者が集まった。そこから選ばれた42人が6月の東京都議選に立候補。自民党と並び最多の立候補者数を擁立した『再生の道』だが、その42人全員が落選するという結果に終わっている。さらに、7月の参院選でも党から10人が出馬したものの、獲得議席はゼロだった。

都知事選街頭演説でアイドルばりの「指ハート」を作ってみせる石丸伸二氏(2024年7月)

 散々な結果に終わってしまった東京都議選及び参院選。一部では、石丸氏から候補者へのアドバイスやバックアップなどが無く、候補者らが困惑していたという話も報道されている。代表辞任は、これら選挙結果の責任を取るということなのだろうか。

「“引責辞任なのかどうか”については、石丸氏がキッパリと否定しています。会見で“政治団体を作った当初から、選挙の前後に代表を交代するつもりだった”と説明している通り、以前から決めていたことだそう。また、9月の代表選にも立候補する意思はないそうです。その上で、自身に関しては“これからも何らかの形で政治活動を続ける”と語っています」(同・政治ジャーナリスト)

 あくまで「当初の予定に沿った」辞任だと説明する石丸代表。しかし、ネット上では、

《いやむしろ責任取らなきゃいけないレベルの惨敗じゃん》

《このプライドの高さや意固地さが石丸さんの駄目なところ》

《本当にこの人、とことん素直じゃない》

《自分には党代表の素質がないって、素直に認めればいいのに》

 など、厳しい声が相次いでいる。

 政治団体としての当面の活動目標は、2027年の統一地方選だという『再生の道』。代表交代で、党は今後どうなっていくのか――。