
元マネージャーの再逮捕が明らかとなったピン芸人・なかやまきんに君について、8月31日配信の『現代ビジネス』(講談社)はきんに君自身も、1億6000万円もの損害を求める巨額集団訴訟を起こされていると報じた。
なかやまきんに君に“億越え”訴訟問題
被害者らによれば、逮捕された元マネージャー・飯尾雄一容疑者の提案で、きんに君のサイドビジネスに出資したものの、昨年5月に同容疑者が“失踪”してしまったことにより、訴訟に踏み切ったという。今後焦点となりそうなのは、個人事務所の代表でもあるきんに君の“使用者責任”という部分だ。
飯尾容疑者は8月7日、きんに君の個人事務所『333』(ササミ)から資金をだまし取った容疑で逮捕。さらに同27日には、知人男性に架空の投資話を持ちかけ850万円を搾取したとして逮捕されたことが明らかとなっている。
「飯尾容疑者は2021年、一部週刊誌で『銀座の音楽サロンを巡る巨額詐欺事件』の首謀者として報道されたいわくつきの人物です。きんに君とは10年以上前から交流があり、2021年末に吉本興業を独立したタイミングで、スタッフとして働かないかとお声がけがあったようです」(スポーツ紙記者、以下同)
飯尾容疑者に加えて、公私に渡るパートナーとされる女性の3人体制で芸能活動を行っていたきんに君。『現代ビジネス』によれば、女性パートナーは飯尾容疑者の失踪当時、きんに君に「とにかく被害者の人たちに対してすぐ補償をしましょう」「飯尾さんから受け取った現金が自宅にあるから、それで返そうよ」などとはたらきかけていたという。
「ところが、きんに君は補填に関する返事はせずに、その後は被害者たちへの連絡も返さなくなったことから、ついには訴訟に発展してしまったようです。飯尾容疑者は“『333』の事業”として金銭を募っているわけで、その代表であるきんに君が、右腕である彼の行動をどれほど把握していたのかが注目されています」
きんに君の“ドケチぶり”
そんな飯尾容疑者について、面識があるという制作会社関係者は「正直そこまでの悪印象は持っていなかった」と明かす。
「人当たりがよくお話も上手なので、まさか詐欺で逮捕されるとは思いませんでした。しかし、今になって考えるとその“予兆”はありました。というのも、飯尾容疑者は常々“なかやまは本当にケチで困っている”と、自身の待遇について不満を漏らしていたんです。
本当かどうかは分かりませんが、独立後のブレイクがあっても、彼がきんに君からもらっていた月給は35万円程度だったと聞きました。吉本芸人の間でも、きんに君が金銭面でシビアだということは有名な話なんです」
昨年の『週刊文春』(文藝春秋)によると、きんに君の2023年度の売上は5~6億円に上るという。
「業務全般を担っていたマネージャーの年俸が、その1%未満というのはいかがなものかと。ただ、飯尾容疑者が自ら持ってきた仕事に関しては、マージンを引かれて別途支払われるということだったそうで、家族もいるという飯尾容疑者の懐事情を慮って、サイドビジネスに出資していた人間が周囲には少なからずいたと思います」(前出・制作会社関係者)
きんに君は昨年の飯尾容疑者失踪時に、一時的に芸能活動を休止していたことが判明。当時、きんに君は登壇予定だった『マクドナルド』のイベントをドタキャンしているのだ。

「しかし、今回のマネージャー逮捕に際しては、オフィシャルサイトでコメントを出したものの、直近の『ケンタッキーフライドチキン』のPRイベントには普通に登壇しています。事態の“元凶”である飯尾容疑者が逮捕されたことで、これ以上自らが槍玉に上がることはないと判断したのかもしれません」(広告代理店関係者)
そんな中で発覚した巨額訴訟。果たして飯尾容疑者の詐欺行為に、きんに君の“どケチぶり”はどの程度影響していたのだろうか。