大阪市の道頓堀川端の「グリコサイン」

 9月7日、プロ野球セ・リーグの阪神タイガースが、2年ぶり7度目のリーグ優勝を果たした。

吉村洋文知事も注意勧告

「この日おこなわれたのは、阪神が優勝マジック1で迎えた広島カープ戦。試合は2回、大山悠輔選手のツーベースヒットなどのチャンスから、高寺望夢選手が犠牲フライを打って先制。しかし5回には、先発の才木浩人投手による先頭打者への初球が頭部へのデッドボールとなり、審判から危険球と宣告されて退場になってしまいます。

 緊急登板となった2人目の湯浅京己投手でしたが、後続を抑えてピンチを切り抜けました。その後も、桐敷拓馬投手、及川雅貴投手、石井大智投手とリリーフ陣が無失点でつなぎ、9回は岩崎優投手が3人で抑えて阪神が2対0で勝利。両リーグ最多、今季26度目の完封勝利となりました」(スポーツ紙記者)

 9月7日のリーグ優勝は、1950年に2リーグ制となって以降、日付の上では最も早い優勝決定。

 これまでの最速は、1990年に巨人が優勝した9月8日だった。さらに、阪神の監督・藤川球児は、監督就任1年目での優勝であり、球団創設から90年を迎える阪神では初の快挙だ。

 このような経緯からも、優勝決定戦当日の盛り上がりは予想され、前日には吉村洋文大阪府知事がXで《【お願い】阪神勝利。マジック1。もし、明日、阪神タイガースが優勝しても、道頓堀川には飛び込まないで下さい。危険です》と投稿。

 過去には道頓堀川に飛び込む人が相次ぎ、死亡事故も起きているだけに注意を促していた。

『ミャクミャク』もダイブ

「試合が始まるころには、大阪“ミナミ”の戎橋周辺に、優勝を待ち望む多くの阪神ファンらが集結。この日は大阪府警も約1000人の警察官を投入して警備に当たっていました。戎橋付近には数多くの警察官が配置され、試合終了直前から橋の通行を一方通行に規制。橋の左右に警察官を一列に配置し、通行できる道幅を普段の3分の1程度に狭めるなど、混乱防止に努めていました」(前出・スポーツ紙記者)

 しかし、これほどの厳戒態勢でありながら、警備の隙をついて川への飛び込みが発生。警察による制止をすり抜けて、大阪・関西万博のキャラクター『ミャクミャク』の格好をした人物らが川にダイブし、大きな歓声を浴びていた。さらに、戎橋から東へ200メートルほど離れた別の橋でも、宙返りで飛び込む男性が。騒ぎを聞いた警察官が駆け付け、制止にあたっていた。ほかにも、同じ人物が周囲にあおられて何度も飛び込んだケースもあったようだ。

熱狂的ファンが多い『阪神タイガース』

 騒ぎは深夜まで続き、Xでも“道頓堀ダイブ”がトレンドワードに入るほどだったが、その様子を見たファンからは、

《道頓堀にダイブするアホは阪神ファンではありません》

《本当の阪神ファンは優勝の瞬間は現地で観戦してるか家でサンテレビを見ています》

《道頓堀でダイブしてるのはただの承認欲求の塊》

《ただのアホがファンの象徴みたいになるの嫌だな》

 など、警察も動員される毎度の事態に批判的なコメントが多く寄せられている。

 優勝を喜ぶ気持ちもわかるが、迷惑にならない方法で祝いたいものだ――。