式前は準備に追われてか、公務をセーブされた紀子さま。愛息の晴れ舞台への思いはひとしお

 9月6日に行われた悠仁さまの成年式。新たな成年皇族の誕生という節目の儀式に、実の姉である、小室眞子さんの姿はなかった─。

紀子さまが抱く複雑な思い

「秋篠宮家の長女の眞子さんは、2021年に小室圭さんと結婚。同年にアメリカへと渡って以降、一度も帰国していません。今年は夫婦の間に第1子が誕生したということもあり、ご両親らと子どもを面会させるために、悠仁さまの成年式に合わせて帰国するのではと囁かれていました」(皇室ジャーナリスト、以下同)

 しかし、成年式を目前に控えた8月28日、宮内庁から異例の発表があった。

「小室夫妻の出席辞退が報じられました。秋篠宮ご夫妻は招待状を送っていたそうですが、遠方に住んでいることや、子どもがまだ小さいことを理由に出席を見送るとの返答があったそうです」

 結婚で皇室を離れた内親王でも、成年式などの皇室の行事には出席している。しかし、皇室制度に詳しい静岡福祉大学の小田部雄次名誉教授は、前々から「小室夫妻の出席はあり得ない」と断言していた。というのも、

「小室夫妻が帰国した場合、マスコミや国民の関心が2人のことに集中し、成年式という悠仁さまの晴れ舞台への関心が薄れてしまいます。それだけでなく、小室夫妻の結婚騒動が蒸し返され、秋篠宮家への風当たりがさらに強まることは目に見えています。

 ひいては、悠仁さまの成年式の価値すら低下させる可能性もあり、こうした事態は秋篠宮ご夫妻も宮内庁も予想したはずです」(小田部名誉教授)

 とはいえ、紀子さまの胸中は複雑だったようだ。

「宮内庁は小室夫妻の出席辞退を公表した際、“別の機会に家族でゆっくり過ごす時間を持てたら”という秋篠宮さまと紀子さまのお気持ちも併せて発表しました。眞子さんは渡米して以降、ご両親と連絡を取っていないようですが、第1子はご夫妻の初孫にあたります。できるだけ早く顔を見たいとのお考えは当然でしょう」(前出・皇室ジャーナリスト)

招待状に秘めた思い

 ご夫妻が招待状を送ったのは、こうした親心ゆえだと前出の小田部名誉教授は言う。

「今回、招待状を送らなければ、それが前例となり、今後も何らかの行事がある際に小室一家を招くことが困難となります。結婚騒動以降、ひずみが生じている秋篠宮家と小室家が和解する道も閉ざされることになりかねません。

“招待状を送ったものの、辞退”ということにすれば、今後も招待状を送ることはできるので、状況が好転したときに小室夫妻が皇室の行事に参列するという可能性も残しておけるわけです」

2021年にアメリカへと渡って以降、一度も帰国していない小室夫妻。今年第1子が誕生

 それでも、「今回の招待状は辞退することを前提に送った」と小田部名誉教授は続ける。

「おそらく、辞退することを事前に把握していたはずです。それは眞子さんと仲のいい次女の佳子さまからの情報だったのかもしれません。もし、小室夫妻が出席する可能性を意識したうえで招待状を送っていたとしたら、配慮に欠けています」

 水面下でのやりとりを経て決まった小室夫妻の欠席。それを事前に公表したのにも“狙い”があったそうで、

「昨年ごろから、成年式に合わせて小室夫妻が帰国するのではと噂されていました。式が近づくにつれてその話題は注目度を増し、式そのものよりも関心が高かったように思います。

 事前に夫妻の不参加を発表したのは“小室夫妻が出席するかどうか”に向いていた世間の注目を“悠仁さまの晴れ舞台そのもの”に戻したいというご両親の考えもあったのかもしれません」(前出・皇室ジャーナリスト)

 愛娘に会いたい気持ち半分、今ではないという気持ち半分。招待状には紀子さまの複雑な胸中が秘められていた─。

小田部雄次静岡福祉大学名誉教授。日本近現代皇室史を専門とし、『皇室と学問昭和天皇の粘菌学から秋篠宮の鳥学まで』など著書多数