こってりラーメンで人気の「天下一品」(写真はイメージです) 撮影/編集部

 ラーメンチェーン「天下一品」が提供したラーメンに、ゴキブリの死骸が混入していたことが運営会社の発表で明らかになった。現場は京都市中京区の「新京極三条店」。

 8月24日、「こってりラーメン」を注文した20代女性がスープの中から死骸を発見した。同社は女性に謝罪し、返金を申し出たものの女性はこれを拒否。現時点で女性の体調に異変はないという。

『天下一品』新店舗の売りは黒いスープ

 この報道を受け、SNS上では、

《こんなんトラウマになってしまうな》

《作り直されても拒否だな》

《いつ入るの?気づかないの?という素朴な疑問》

 といった厳しい声が多数寄せられている。一方、一部には「夏場は特に虫の混入が多く、飲食業である以上避けられない」との擁護の声も。

 天下一品は、問題が発生した新京極三条店とフランチャイズ系列の河原町三条店の営業を停止。地元保健所の指導を受け、専門業者による害虫駆除を実施し、衛生環境の強化を図るとしている。

 天下一品は昨年から首都圏での大量閉店が続いており、その跡地には新しいラーメンチェーン店「伍福軒」が10店舗オープンした。

 経営は天下一品のフランチャイズを展開してきた飲食企業のエムピーキッチンHD。新たなブランドとしてラーメン業界に参入する算段の中での今回の問題発生は、再起に水を差す形となった。

伍福軒の売りは黒い背油ラーメン。一部の店舗ではヤキメシを出しているがこちらも黒っぽい……。害虫混入の報道は、正直タイミングが悪いかと。Googleマップでの評価もいまひとつの店舗が多いので、ラーメンファンとしては今後を注視していきたい」(グルメライター)

 近年、飲食店での異物混入事例が相次いでいる。今年1月には大手牛丼チェーン「すき家」の鳥取県内店舗でみそ汁にネズミの死骸が混入、4月にはファミリーレストランチェーン「ジョイフル」の島根県内店舗で商品にカタツムリが混入していたことが発表されている。

 衛生管理への取り組みを最重要課題として、安心して食事を楽しめる環境づくりに各社とも取り組んでほしい。