
YouTubeやX、インスタグラムといったデジタルの世界は残酷だ。アナログの曖昧なよさはなく、シビアな数字がありのままにはじき出される。
元フジテレビの人気アナウンサーで、フジテレビ退社後PTSDに患っていたことを公表した渡邊渚(28)。2024年8月にフリーに転身し、1年が順調に過ぎたが……。
テレビMCもYouTubeの苦戦の渡邊渚
「地方局ですが、千葉テレビではバラエティー番組『昨日のアレ観』のMCを務め、フォトエッセイ『透明を満たす』(講談社)、写真集『水平線』(集英社)を大手出版社から出すなど、順調そのものです」とスポーツ紙記者。
ところが、と次のように続ける。
「『アレ観』は6月に始まったばかりですが、8月29日の放送で急きょ、休止が発表されたのです。わずか2か月ですからね、あまり聞いたことがない。終わるわけではなく、秋にリニューアルされるそうですから、渡邊渚ファンには安心です。ただ、好調だったらテコ入れも必要ないし、そもそもテコ入れだったら、番組をオンエアーしながら微調整できる。放送中止にすることに違和感を覚えますね」

さらにYouTube番組「モデルプレス×REAL VALUEインタビュー」でも、苦戦が始まったという。
「30万超えの再生回数を誇ったこともありましたが、最近は1万回前後。シビアですね。ただフリーになって1年目ですし、まだまだいろいろ模索中だと思います。独立アナで成功を収めている元TBSの田中みな実でさえ、独立直後から弾けていたわけではありませんからね。田中は美容に強みを発揮して、企業との商品開発などにも手を広げ、それがうまくいっている。渡邊も今は、写真集やエッセーなどで存在感を示していますが、今後は得意分野をどう打ち出して、どう戦略をどう描くかでしょうね」(前出・スポーツ紙記者)
渡邊のライバルというわけではないが、ここに来て新たな元局アナアイコンが人気を上げている。追い上げが急だ。
テレビ出演にグラビア中川安奈の快進撃
「元NHKアナウンサーの中川安奈ですよ。退局後はホリプロスポーツ文化事業部に所属し、露出を広げています。テレビのバラエティー番組にも出演するし、先日は、『週プレ』で初グラビアを飾りました。売り上げもすさまじく、通常号より2~3割増しだったそうですよ」
と男性週刊誌デスクは興奮気味に伝える。さらに興奮度を上げて、
「インスタがあざといんです。フォロワーも15万近くで、渡邊渚の43万人の足元にも及びませんが、日々増加中ですよ。美脚を惜しげなくさらしたり、コンシャス系の服もいいし、へそ出しもいとわない。カメラ目線の目を見ていると、なんか自分だけを見つめてくれているような気分になるんです」
と、すっかり妄想モードだ。しかし彼女の突飛な言動には「何がしたいの?」との声が多く、女性には共感が得られないという報道も多数。
局アナを経て独立し、メディア業界で活躍する女性アナウンサーは多い。
「有働由美子や膳場貴子のように、フリーアナウンサーやフリーキャスターとして生きる道がありますが、それとは別路線が渡邊渚や中川安奈。少し先を生きるのが、38歳の田中みな実です。田中は独立した直後から、アナウンサーにこだわらず何でもやるのがフリーという存在、というような立場を鮮明にし、写真集を出したり、俳優としてドラマに出演したり、美容関係の商品開発をしたり、自由にやっている。枠にはまらない、魅力的な生き方ですよね。田中みな実路線でファンを楽しませてほしいのですが、渡邊渚や中川安奈には無理かもしれませんね」
視聴率やフォロワー数など、デジタルの数字も活動の支えになる芸能界。
田中の後、久しぶりに人気アイコンとして登場した渡邊は今、多少の失速を味わい、後ろから中川という新たな魅力に追い上げられているが、落ち込むことはない。田中のような図太いあざとさをまうことが、エンタメ業界を渡り続ける必須だ。