
9月10日、東京都港区にある明治記念館で、秋篠宮ご夫妻の長男である悠仁さまの成年を祝う昼食会が開催された。石破首相や悠仁さまが通う筑波大学の学長などが招待されたこの席で、石破首相の乾杯の作法がSNS上では『失礼ではないか』と話題になっている。
昼食会では石破首相が祝辞を述べた後、額賀衆院議長の音頭で乾杯が行われた。悠仁さまはノンアルコール、出席者はシャンパンでグラスを合わせた。しかし、乾杯の際に石破首相が悠仁さまより先にグラスに口をつけたことが批判の対象となっている。
《最低限のマナーもわからんのか、、、》
《主賓より先に飲むなんぞありえない、何してんの》
《いつもはあんま揚げ足取りするのもなあってなるが、流石に皇族の方の前で内閣総理大臣としてこれは……》
など、ネット上では厳しい声が上がっている。
批判が集中している背景には、石破首相のこれまでの言動に対する疑問がある。
石破首相のマナーにプロの見解は
「石破首相は各国の首脳と座ったまま握手をしたり、式典中に腕組みをしたりと外交上のマナーでは物議を醸し、本人も反省の弁を述べています。とくに食事のマナーはたびたび批判を受けており、今年の2月には海鮮丼を食べる際に、ぽろぽろとこぼしながら食べる姿が非難されました。ほかにもおにぎりの食べ方や箸の持ち方についても指摘が上がっていました」(報道記者)
今回の石破首相の作法はついては「主賓より先に口を付けるのはいかがなものか」という批判が多く見られるが、実際のところはどうなのだろうか。
「『主賓』とは、来客の中で最も主だった人物のため、今回悠仁さまは主賓ではありません」
と解説するのは、マナースクールで代表を務める諏内えみさん。悠仁さまの昼食会での石破首相の挙動について、プロの目からはどう見えているのか。

「今回、石破首相が乾杯の発声をなさったのであればマナー違反ではありません。一方、乾杯の発声が別の方であった場合は、グラスに口を付けるのが早すぎた印象です」と指摘。
「『乾杯』の発声と同時に敬礼し、その姿勢をお戻しにならないまま、会釈程度のお辞儀で一度グラスを口元に運んだものの、思い返されたのか、軽く顔を左右に向け、そのあとに飲まれていました。しかし、終始目線は下げたままでしたので、秋篠宮殿下や発声者のご様子をあまりご覧になっていなかったのではないかと拝察します」
悠仁さまが口を付けられた後に
今回、乾杯の発声は額賀衆院議長であり、悠仁さまも主賓ではなかった。しかし、『悠仁さまよりも先に口を付けた』という点に関しては、マナー違反となるのだろうか。
「『乾杯』の発声者 → 主賓 → 賓客の順で口を付けるのが一般的ですが、皇室行事の場合、主催者、もしくは、天皇陛下の発声を起点とし、主賓が先に口をつける慣習があります。今回の成年式関連行事である青年を祝う昼食会での乾杯の場合は、発声者の方、もしくは、秋篠宮殿下、悠仁さまが口を付けられたのを見届けてから、主賓の方、そして招かれた方々が続く、という流れとなります。とくにフォーマルな場面では、基本的な作法を心得ていると、相手に失礼にあたる行為も避けられるので、ぜひ大人のマナーとして身につけておくとよいでしょう」
9月7日に辞任を発表した石破首相。食事作法や服装などで批判されることも多かった。もしマナーを身に着けていたら、外交や政策にもっと目を向けてもらえていたかもしれない――。