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 9月11日、島根県教育委員会が、生徒が収穫した米を“横領”したとして、20代の小学校男性教師を停職3か月の懲戒処分に処した。このニュースを受け、ネット上では教師の行動に対し、厳しい声が相次ぐ一方、擁護する声も上がっている。

「相談すると怒られると思い」

 発覚のきっかけは、男性教師が別の小学校に異動したあとだったという。

「授業の一環として児童らが育てたコメ30キロが地域住民から学校に寄贈され、そのうち20キロが児童に配付される予定でした。ところが、男性教師はそれを怠り、学校の精米機で精米した20キロを自宅に持ち帰って自分で食べてしまったのです。教師が別の小学校に異動後、カラの米袋を別の教師が発見したことで明らかになりました」(全国紙記者)

 県教委の聞き取りに対し、男性教師は「配付しなければならないと思っていたが相談すると怒られると思い、ごまかした」と釈明している。

 この報道を受け、ネット上にはさまざまな声が飛び交った。

《農家さんが生徒に配ってと持ってきたコメをなんでお前が食べるんだよ、最悪》
《子どもたちが楽しんで作った米を教師が横領するなんて信じられない》

 と、教師の行動を非難する声が相次ぐ一方で、以下のような擁護する声も聞かれた。

《日々の業務でいっぱいいっぱいなのに、収穫した米を精米して袋分けして児童に配布? 農家じゃないし、知識も技術もないことを業務の合間を縫ってやる? 酷だ》
《どうせタダでいいだろうと思われて、ろくに手当も出ない業務に怒りを感じていたんじゃない》

 前出の全国紙記者がこうした意見が出る背景を説明する。

「教師の業務は授業だけではありません。部活動の顧問や授業の準備、そして保護者対応など多岐にわたります。その多忙さが近年大きな問題になっていることもあり、この男性教師の行動にも仕方ない部分があるのではないか、と擁護する声があがっているのだと思います」

 停職3か月の懲戒処分を受けた教師は同日付で辞職。貴重な若手教師を失ってしまった。今回の事案は、一人の教師の不祥事として片づけるべき問題ではないのかもしれない。