
9月13日、ワタナベエンターテインメント所属の男女コンビ『江戸マリー』の女性のボケである角井(つのい)が芸人引退を発表した。男性のツッコミの伴(ばん)は芸人を続ける。
芸より見た目を好む“顔ファン”の存在
「江戸マリーは2021年7月に結成。ホラーや怪談話を漫才に落とし込む斬新なスタイルで注目を集めました。期待の若手芸人を集めたフジテレビ『深夜のハチミツ』にも出演歴があります。YouTubeチャンネルやPodcast番組を持つなど、テレビ以外の場でも活躍していました」(放送作家、以下同)
江戸マリーは6月に角井が休養を発表。8月27日に活動を再開するも、このたび角井の芸人引退発表に至った。お笑いコンビとしての江戸マリーは活動を終了するが、“新しい業態”として、2人のYouTube活動などは継続する変則的な形を取る。
角井は13日に更新したInstagramで、《休むなかでじぶんがたのしいことやりたいなとおもうことより漫才の優先順位が下がっていることに気づきました》とモチベーションの低下を明かしている。
これを受けネット上では、角井の芸人引退を惜しむ声が相次いだ。
《角井さんといいハイツの清水さんといいキャラの濃い期待の女性芸人が引退するのはつらい》
《江戸マリーのファンが一番本人たちを苦しめてんじゃん》
《芸人として純粋に見られず引退にまで追い込まれるなんてかわいそすぎる》
こうした声が向けられるのは“顔ファン”と呼ばれる問題が関係している。
「お笑い芸人の“顔ファン”とは、芸よりも“見た目”を好むファンの総称です。角井さんは年齢は非公表ですが、黒髪の清楚系のルックスであり、慶應義塾大学卒業のインテリ芸人です。その分、芸よりも見た目に注目が集まってしまい、一部のお笑いファンから『芸人なら芸で売れろよ』といった中傷を受けることも。本人は何も悪くないのですが、それだけに見た目に注目が集まることをよく思っていなかった可能性があります」
2024年3月いっぱいで解散を表明した吉本興業所属の『ハイツ友の会』も“顔ファン”に悩まされたコンビだった。現在、ツッコミの清水香奈芽は芸能界を引退、ボケの西野はピン芸人として活動中だ。

「西野さんがXに投稿した文章に、《私たちを応援したくださる方は女性が多くいてくださったように思います。とても嬉しかったです。女性の皆さんありがとうございました。本当に“お笑い”が好きな男性もありがとうございました》と意味深な記述があったのです。コンビをアイドルのように応援する一部の男性ファンにいい印象を抱いていなかったのだと思います」
“美貌”の芸人の悩みは尽きそうにない。