ツキノワグマ

《千葉県だけクマがいないなんてずるい》《千葉県は本州で唯一クマがいないって本当?》《へえ千葉県て熊いないんだ いいなあ》《千葉県熊いないの!?遅れてるぅ〜》

 毎日のように報じられるクマ被害や出没騒ぎ。そんなさなかの9月21日、TBSの報道番組『サンデーモーニング』で“本州で野生のクマが生息していないのは千葉県だけ”ということが報じられると、SNSには千葉県とクマを巡るコメントが集まった。

千葉県は「橋がなければ島」

《千葉県、熊いないのか 確かに茨城、埼玉、東京との県境は住宅地や商業地、河川だもんなー》

《キョンはいるけどクマはいない、それが千葉県です》

《やっぱり千葉って良いよね、良いものたくさんあるよね。旅行もすぐ千葉県行っちゃうもん。海も山もあるし熊いないからキャンプも出来るし牧場も遊び場もたくさんあって子連れに最高だし》

 クマがいないことで安心する声だけではなく、

《本州で千葉県だけ熊がいない。橋はかかっているが千葉県て橋がなければ島だからね》

《千葉県って利根川と利根川から分岐した江戸川に囲まれた大きな島って知ってた? 関東平野とは川を挟んで地続きじゃないんだよ、マンハッタン島みたいに》

《千葉県は大雨ふらないし、大雪もふらないし、熊もいないし最高ですよ 渋滞すごいけど》

 などの自虐的なコメントや、

《千葉県は「熊無県」 本州で唯一、野生のクマがいないのは千葉県らしい。 浦安には黄色い熊がいるけどね(笑)》

《千葉県にクマいるじゃん。 黄色い体で赤い服着たハチミツが好きなクマ》

 と県民の大好きな“夢の国”に結び付けたい人々も。

千葉県にクマはいなくても

 なかには、

《苦情殺到 クマ害の野郎、苦情が殺到してるもんで自らポストするのは自重し、千葉県広報のRPばっかだね、このとこ》

 と、“クマ”繋がりで熊谷俊人千葉県知事を揶揄するようなコメントまでも。

「野生のツキノワグマは九州では絶滅しています。四国でも数えるほどになっていますが、本州では逆にここ3年で被害や目撃が増えています。以前は茨城県と千葉県にはクマはいないと思われていたのですが、福島などの隣接県から生息範囲を広げているのか茨城では昨年、目撃例が出ています」(全国紙社会部記者、以下同)

 では、なぜ千葉県には野生のクマがいないのだろうか?

クマ出没注意の看板

「千葉県には南部に房総丘陵が広がり自然が豊かです。ただ、かつて海で本州と切り離されていたうえに、房総の山々は最高でも愛宕山の408mと低く、クマの生息に適した土地が少ない。他県の生息地との間には人間が住む関東平野が広がり、利根川や江戸川といった大きな川も障壁になったようです」

 かくして、本州唯一の“クマなし県”となった千葉県だが、こんな心配の声も。

《千葉県には野生の熊はいないから、将来的に熊の侵略を恐れた他の都道府県の居住者が流れ込んできたりとか》

「房総にはクマはいませんがイノシシはいます。クマ同様に命の危険もある猛獣です。また、近年はキョンが激増して自然の植物や作物への食害が深刻です」

 怖いのはクマだけではないようで……。