
福岡ソフトバンクホークスに移籍した2025年シーズン、12勝を挙げてチームのリーグ優勝に大きく貢献した上沢直之投手(31)。開幕前は“上沢式FA”と批判されながらも、4年10億円(推定)ともされる大型契約に恥じないプレーを見せつけた。
2024年にポスティングシステムを利用して、北海道日本ハムファイターズからメジャーリーグに挑戦した上沢。日ハム球団、そしてファンからも温かく見送られて単身アメリカに渡るも、MLBではわずか2試合の登板に終わってシーズン途中で帰国。
NPB(日本プロ野球機構)への出戻り復帰を模索するも、移籍先が古巣・ファイターズではなくホークスを選んだことで批判殺到。この物議を醸した【移籍の真相】を、9月28日配信の『東スポWEB』に寄せた上沢による独占手記で明かした。
当初は「ファイターズ復帰」意思を持っていたが、本人曰く、アメリカで発症した「イップス」によって迷いが生じたという。上沢によると【条件提示は妥当だとも思えた】という日ハムのオファーに対して、ホークスが用意したのは複数年契約。
主にプレッシャーや不安、緊張などの心理的要因が生じてパフォーマンスを低下させる、発揮できなくなるイップス。わずか1年足らずで克服できた要因は、この「長い契約年数」を得られたことによる【安心感】だとしている。
「自分は言われる分は仕方がない」が
プロ野球を中心に取材を重ねるスポーツライターによると、
「そもそも彼が日ハムファン、野球ファンの反感を買ったのは、帰国後にファイターズ関連施設でトレーニングを利用し、また元チームメイト・鍵谷陽平投手(34)の引退セレモニーにも駆けつけた、古巣復帰の“思わせぶり”があったにも関わらず蓋を開けてみればホークスを選んだこと。
上沢にしてみれば、“ファイターズを優先したい気持ちはあったが、実はイップスが原因で単年契約では不安だった”と言いたいのでしょう。批判については【自分は言われる分は仕方がない】と上沢自身も納得の上です」
とはいえホークス移籍の決断で【一番つらかった】とするのが、自分だけでなく【家族に怖い思いをさせてしまった】こと。SNS上での誹謗中傷ともとれる上沢批判に、家族も良いしれぬ不安を感じていたようだ。

もちろん度を超えた批判や誹謗中傷は許されない。上沢が家族を第一に考えるのも当然だが、それでも手記で綴られた、次の一文にはファンも黙っていられない。
【それでも努めて気丈に振る舞う妻に救われた。家で仕事の話をすることはほとんどないが、妻からの「見返してほしい」という言葉に力をもらった。】
《見返す意味がわからない。こっち悪者?勝ちをたくさんあげたから、ソフトバンクファンは上沢を認めただろう。日ハムファンはますます上沢がなんかね〜》
《上沢ってなんでいきなり奥さんの事を出してきてうちらを見返すとか言ってんの? イップスだから何?だからって許されるとでも?》
《悪いけど上沢さんカッコ悪いことこの上なし。奥様の見返して発言も誰が誰に対して何を見返すのか謎だし怖い思いさせたのは自分が原因でしょうに…》
今になって明かした移籍の理由
【妻からの「見返してほしい」】との言葉が引っ掛かったようで、とくに日ハムファンからは「何を誰に“見返す”言葉なのか」とSNS上では火に油状態だ。
「“カネより夢”と日ハムにほとんど旨味がないマイナー契約で渡米しながらも、1年経たずに“家族のため”を理由にして出戻りした上沢。言葉の節々にはどこか言い訳感が見え隠れし、今回もわざわざ妻の言葉を持ち出す必要もなかった。
会見なりで正直に“イップスだから1年では心許ない。大型契約を提示したホークスを選んだ”と堂々と説明し、古巣やファンに頭を下げればよかった。日ハムのオファーの話でも“条件は妥当だった”と、これも上から目線というか、失礼に思えますよ。
全て上沢自身が決めたことにも関わらず、それを“見返す”と言われてはハムファンもいい気がしないのは当然。上沢はホークス移籍後、家族を北海道から福岡に呼び寄せて暮らしていると聞きますが、もう“敵地”には残しておけないと思ったのでしょうか」(前出・スポーツライター)
すでに身も心もホークス、福岡に染まったようだ。