
9月30日に千秋楽を迎えた大相撲・秋場所。史上最速で横綱へと昇進した大の里が5度目の優勝を果たした。
大相撲チケットの転売が発覚
「大の里は13勝2敗で並んでいた横綱・豊昇龍との優勝決定戦に挑み、見事“寄り倒し”で勝利。今年夏に横綱に昇進してからは初めての優勝を勝ち取りました。大の里は一夜明けてから会見を開き、“今場所は今までどおりの自分でいけた。集中して挑めていた”などと振り返り、喜びを語っていました」(スポーツ紙記者、以下同)
初土俵からわずか13場所で横綱に昇進した大の里。192cm・191kgと恵まれた体格ながら、パワーだけでなく、スピードも兼ね備えた圧倒的な相撲で“史上最速横綱”の快挙を果たした。
そんな大の里をひと目見ようと秋場所が開催されていた『両国国技館』には多くの人が押し寄せたのだが――。
「実は国技館内でチケットの転売を行っている不審な男性がいるのです。この男性は数十枚のチケットを転売しており、中には“溜席”と呼ばれる土俵に最も近い座布団の席も販売しているといいます。しかも今場所だけでなく、1月の初場所と5月の夏場所にも」(相撲ライター)
日本相撲協会が定めている『相撲競技観戦契約約款』には転売行為に関して、
《何人も第三者に対し、主催者の許可を得ることなく、入場券を転売(インターネットオークションを通じての転売を含む)その他の方法で取得させてはならない。ただし、家族、友人、取引先、その他これらに類する特定の関係に基づき、営利を目的とせず、かつ、業として行われない場合については、この限りでない》
と記載がある。この男性はチケットを定価で売っているそうで、“営利目的”ではないとされているが、そもそもチケットを数十枚も持っていることに違和感を覚える。この男性は一体何者なのだろうか。
日本相撲協会の見解
「相撲ファンの間では、ちょっとした“名物おじさん”で、中には顔を見ればわかる方もいるのでは。この男性は人気力士をひいきにしており、その力士だけでなく親方も認識しているはずです。
部屋からチケットの販売を委託されたのか、なぜ人気のチケットを数十枚も手にしているのか、理由はわかりません。ただ、今回の秋場所はもちろんのこと、11月の九州場所のチケットも完売しています。そうした中で、“営利目的”ではないにしろ、転売行為自体が許されるものではないですし、何らかの処罰があってもよいのでは」(前出・相撲ライター)

この“転売”男性が所属しているとされる部屋の後援会に問い合わせてみると、「所属していらっしゃらず存じ上げません」とのこと。続けて、相撲協会にこの男性の行為について、聞いてみたが「回答しない」というまさかの回答だった。
週刊女性PRIMEは該当の男性が実際に転売を行っているメッセージのやり取りを独自に入手。溜席・椅子席の販売を定価で行い、
「3日目の椅子席が大量にあります、全てS席の1列~3列までの10枚ずつで合計30枚。希望者いたら早めにライン下さい。何枚でも可能です」
「9月場所平日タマリ席キャンセルでたら希望しますか?」
などと送り、「残り〇枚になりました」と購入を急がせるようなメッセージも確認している。
相撲協会はチケットの売り方や、入館時のチェックなどに力を入れているようで、9月24日には《元小結岩木山の関ノ戸親方、怖い顔でダフ屋の抑止力に》という記事が日刊スポーツから配信された。
そこには「両国国技館のチケット売り場周辺で、鋭い視線を周囲に送り続けている親方がいる。いかつい体に、硬い表情」の関ノ戸親方が、ダフ屋行為をしている人がいないかパトロールしているというもの。
“鋭い目つき”の親方のおかげで、国技館“前”での転売は「抑止力となっている」というが、実際には国技館の“中”で転売が行われていた。相撲協会はそれでもだんまりを決め込むのだろうか。