夏ドラマ「よかった」ランキングTOP3

 人気脚本家作品や豪華キャストなど秋ドラマに注目が集まっている。それに先立ち、終わりを迎えた夏ドラマ。最終的に視聴者の心に残った「よかった」作品は? 20代以上の女性1000人に総合採点してもらいました。

3位は『40までにしたい10のこと』

風間俊介(左)のお相手を演じた庄司浩平は『仮面ライダー』出演からのBLドラマ。赤楚衛二的活躍を期待されている?

「嫌なやつが出てこない」(静岡県・40歳)、「風間くんの笑顔がかわいい」(鳥取県・52歳)

「よかった」部門の3位は『40までにしたい10のこと』(テレビ東京系)。人望が厚くて優秀だが、本当の自分をなかなか解放できない雀(風間俊介)が、実現できなかった10のやりたいことリストを、部下の慶司(庄司浩平)に背中を押されてどんどん叶えていく様が描かれている。ドラマウォッチャーの神無月ららさんは、

「夏ドラマスタート時の期待度ランキングや中間発表では名前が挙がらなかったのですが、最終回を終えて3位に躍り出ましたね。深夜帯の放送で、かつ下馬評の高かった各作品を抑えてランクインしたのは快挙でした。赤楚衛二さんをブレイクに導いた“チェリまほ”に続くBLドラマの名作になったと思います」

 と太鼓判を押す。

「同僚にデートを目撃されて、とっさに付き合いを否定した慶司にショックを受けて以降、慶司を拒絶する雀があまりにも頑なでちょっとイラつきましたけど(笑)、きれいなハッピーエンドでよかったです。最後に削除した3つのリストを、40歳の誕生日のクリスマスイブにすべて叶える展開もうまかった」

 慶司役の庄司浩平は第二の赤楚になるか。

2位は『僕達はまだその星の校則を知らない』

稲垣吾郎

「新しいドラマだなと思った」(東京都・38歳)、「稲垣吾郎さんに魅せられた」(神奈川県・41歳)

 3位と同様に最終ランキングで初めて名前が挙がったのが『僕達はまだその星の校則を知らない』(フジテレビ系)。スクールロイヤーとして私立高校に採用された弁護士の健治(磯村勇斗)が、法律では解決できない生徒たちの問題に立ち向かっていく学園ヒューマンドラマ。神無月さんは、

「これはすごく不思議な、今までなかったような感触の作品でしたね。超感覚を持つゆえに不登校で学校を訴えた過去を持つ健治が、生徒や先生たちと交流していくうちに、憎むべき学校に対する濁った感情が、どんどん浄化されていく展開が新しかった。
“一見弱々しく見えるヒーロー”が弁護士として、学校での青春を取り戻していく様子がとても新鮮でした。

 稲垣さん演じる学長も、時には対立し合う生徒たちも、親も、ただ自分を生きるのに必死で、単純な善悪の構造に落とし込まないストーリーも素敵。生徒たちも本当に全員可愛かった! 宮沢賢治オタクとして健治(ケンジ)と惹かれ合う珠々先生(堀田真由)とのラブストーリーもよかったんですが、『しあわせな結婚』のネルラ(松たか子)といい、なぜか夏ドラマに突然訪れた宮沢賢治ブームもアツかったです(笑)」

視聴者を楽しませた圧倒的1位

SnowMan・ラウール

 そして圧倒的1位は、

「2人のイチャイチャを永遠に見ていたい」(山形県・28歳)、「昼顔エンドじゃなくてよかった」(千葉県・47歳)

 期待度ランキングでも2位にランクインした『愛の、がっこう。』(フジテレビ系)が1位に。神無月さんは、

「このドラマって主人公の愛実(木村文乃)とカヲル(ラウール)を含め、愛実の父やカヲルの母、愛実の婚約者と、主だった人物がそれぞれの子どもや相手に依存してるんですよね。みんな依存相手にしがみつくことで、独身同士の恋愛でも次から次に障害がやってくる。元ストーカーである愛実の婚約者もストーカー。

 でも最終回、相手への執着よりも愛が勝った瞬間に、それまで2人を縛っていた鎖が全部外れるのが爽快で、さすが井上由美子脚本! 昼顔チーム!と唸りました。ストーカーだった過去を乗り越えて、カヲルとのいつか来るかもしれない別れを受け止める愛実や、それぞれの親たちの子離れが、物語に厚みを持たせたと思います」

 今期で唯一、最初から最後まで視聴者を楽しませた作品といえるだろう。

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