夏ドラマ「がっかり」ランキングTOP3

 人気脚本家作品や豪華キャストなど秋ドラマに注目が集まっている。それに先立ち、終わりを迎えた夏ドラマ。最終的に視聴者の心に残った「がっかり」作品は? 20代以上の女性1000人に総合採点してもらいました。

3位は『明日はもっと、いい日になる』

福原遥

「景色も出演者もよかったんだけれど」(長野県・51歳)、「ファンタジーなら徹底してほしかった」(栃木県・48歳)

 スタート時にも「がっかり」2位に選ばれた『明日はもっと、いい日になる』(フジテレビ系)がランクイン。ドラマウォッチャーの神無月さんは、

視聴者側も真剣に見ていたと思うんですが、そこで共感を得られなかったのは、やはり各話のテーマで消化不良があったのかもしれません。個人的には5話の放火少年の回で、蜂村(風間俊介)が少年に“君の母親ががん治療を放棄したのは、君の将来にお金を残すため。でも気に病むな、愛されてたんだ”的な言葉を告げた場面。いやそれ絶対に少年の心の傷になるぞ!?と驚きました。

 実際、その次の6話は月9史上最低の4・6%という平均世帯視聴率を記録してしまいました。他にもネグレクトで初期から登場していたシンママが、戻ってきた元夫を“自由人だから”と手放す場面も“いやいや養育費をもぎ取りなよ!”と勝手にキレてしまいました、そこはメルヘンにしないでよ、と。がっかりしてしまったのは、そういう“違和感”の小さい積み重ねなのかもしれません」

2位は『しあわせな結婚』

『しあわせな結婚』出演の松たか子

「期待していただけに肩透かしをくらった」(東京都・50歳)、「ひっぱるだけひっぱっておいてこれかよ、みたいな」(埼玉県・43歳)

 スタート時の期待度ランキング1位の『しあわせな結婚』(テレビ朝日系)がまさかのランクイン。ドラマに詳しいライターの津田春子さんは、

「松たか子さんと阿部サダヲさんという最高の組み合わせで前半は確かに面白かったのですが、ネルラ(松)の魅力がいまいち伝わらなかったように思います。彼女に恋する刑事役の杉野遥亮さんが十数年前からネルラを追っていた刑事としては若いように思えて。それでもネルラを演じたのが松さんだから批判されなかっただけで、他の女優さんが演じていたらバッシングされてもおかしくない役でしたね」

 同じキャストで別の作品をぜひお願いします。

不名誉1位は『DOPE 麻薬取締部特捜課』

中村倫也(写真/週刊女性写真班)

 不名誉な1位は、

「世界観にハマれないまま終わった」(大阪府・31歳)、「この2人そろえてこれかよ」(滋賀県・26歳)

 今回初登場の『DOPE 麻薬取締部特捜課』(TBS系)がランクイン。

「実際『DOPE』よりも残念感の強い作品はいくつも思いつくんですが、やはり“TBSの金10”というドラマの老舗ブランドにかかる期待はそれだけ大きかったのでしょうね。個人的には何の予備知識も持たずにドラマを見始めたので、異能力ものという設定にまずびっくり。普通の刑事バディものが見られる、と視聴前に抱いていた期待感のハシゴが外されて、違和感が最後まで埋められなかったんですよね。ここ数年ブームだった“異世界もの”も落ち着きを見せてきているので、原作が流行った時期と実写化する時期の“ズレ”が、世間の“ノレなさ”を生んだのかもしれません」(神無月さん)

 主演2人への評価は高いが─。

 ランキング結果を見て、津田さんの総評は、

名前が挙がった作品はアンケートに回答してくれた視聴者が最後まで見た作品。だから本当の意味で“がっかり”というわけではないんですよね。放送当初にランクインしていた『初恋DOGs』(TBS系)や『放送局占拠』(日本テレビ系)は、おそらく離脱してしまった視聴者が多いのかもしれません。

 期待度が高かった『19番目のカルテ』(TBS系)も今回、ランキング圏外でした。でもそれ以前に当初から見られていない作品は、ランキングにも入らないわけで。改めて視聴者に見てもらうということが大事なんだなと思いましたねその上で面白かったら『僕達はまだその星の校則を知らない』のようにランクインしますし

 話題にもならない作品がいちばん悲しい? 秋ドラマは話題作がめじろ押し。最後に笑う作品は?

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