25年ぶりに民放GP帯連ドラの脚本を手がけた三谷幸喜

《今日から三谷幸喜のドラマ始まるから予約しなきゃ!》

《今夜から三谷さんのドラマだ 楽しみ》

《キャスト豪華すぎて、目眩しそうだわ》

 脚本はあの三谷幸喜。民放ゴールデン・プライム帯(午後7~11時)の連ドラで筆を執るのは25年ぶりとあって、否が応でもその期待は放送前から高まっていた。『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』(フジテレビ系)が、10月1日にスタートした。

制作費は1話あたり約8000万円とも

「三谷さんの青春時代を題材にした半自伝的物語で、'84年の渋谷が舞台。主演は菅田将暉さん、そのほか二階堂ふみさん、神木隆之介さん、浜辺美波さんなど豪華キャストです」(スポーツ紙記者)

 そのほかの出演者も主役級。小池栄子、市原隼人、坂東彌十郎、小林薫、井上順、また第1話のみのゲスト出演にとどまるかは不明だが、堺正章も。

「ドラマはひとつの街を再現したような豪華な野外のオープンセットで“昭和の渋谷”を表現しています」(制作会社関係者、以下同)

 制作費は1話あたり約8000万円とも報じられている。

「青春“群像劇”を謳っていますので、多くのキャラが登場し物語が進むのは当然ではあるのですが、推しポイントである多数の豪華キャストがポンポンと矢継ぎ早に登場することに終始し、忙しい第1話でした。ストリップ劇場の舞台で踊る二階堂さんに、菅田さんが照明を当てるラストシーンは今後を期待させる展開でしたが」

 脚本もキャストもセットも豪華。三谷も番宣のために稼働したが、第1話の放送中や放送直後から否定的な意見が多く─。

酷評された『スオミの話をしよう』

《演劇ベースの演出と滑りギャグ 三谷幸喜の悪い面ばっかり出てる気がする》

《有名どころの俳優連ねた割に、掴み所の無い退屈なストーリーが初回1時間半も 眠たいし我慢出来ないくらいのイライラ感で、途中脱落》

《三谷幸喜脚本のドラマ、どう見ていいかわからない…。継続して視聴するかは…》

《二階堂ちゃんが綺麗だったしか感想がない。三谷幸喜これでええんか?》

 三谷脚本による豪華キャストといえば'24年公開の映画『スオミの話をしよう』が記憶に新しい。主演は長澤まさみ。その元夫役に、西島秀俊、松坂桃李、遠藤憲一、小林隆。現夫役は坂東彌十郎とこれまた豪華。

「興行収入は17・7億円と豪華キャストの三谷作品としては振るわず。レビューサイトでも5点満点で2点台、“まるで笑えないコメディー、陳腐でしかないミステリー”などと酷評されました」

キャストは豪華な“#もしがく”。しかし船頭多くして……?(フジテレビ公式サイトより)

 期待された初回放送は、テレビ番組の視聴率をリアルタイムで確認できるサービス『ティーバルナウ』では、放送序盤から4%台となった。

「常に『報道ステーション』(テレビ朝日系)、『上田と女が吠える夜SP』(日本テレビ系)の後塵を拝し、『水曜日のダウンタウン』(TBS系)と3位を争う位置となっていましたね。もちろんリアルタイムで視聴する人が少なくなっているご時世ではありますが、期待のドラマの第1話としてこの数字は寂しい」

 もちろん今回のドラマも初回放送時にトレンド入りするなど、称賛の声もある。

「Xではハッシュタグで“もしがく”が多数見られました。ただ、これは公式が放送前から使っていて。本来、略称などは視聴者の側から自然発生するものでしょう。しかし、制作側が自分たちで作っているあたりに寒さを感じる人も少なくない

 豪華キャストをただの客寄せパンダにするか、輝かせるか、その手腕が問われる……。