三谷幸喜

 三谷幸喜が脚本を手掛け、俳優の菅田将暉が主演を務めるドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう(もしがく)』(フジテレビ系)の第2話が、10月8日に放送された。1日にオンエアされた初回は“酷評”の嵐だったが、今回はやや反応が違うようで……。

盛り返せるかは三谷の脚本次第

「25年ぶりに民放ゴールデン・プライム帯で放送される“三谷脚本”とあって期待された初回でしたが、豪華なオープンセットやキャストの大集合など、“ガワ”だけが目についてストーリーがまったく楽しめなかったという意見がSNS上に多く上がっていました。また通常より30分拡大で放送されたものの、本筋が見えず、長さにイライラした人も多かったようです」(テレビ誌ライター、以下同)

 回りくどい展開に開始早々脱落する視聴者が続出するなど物議を醸したが、2話のネットの反応を見てみると、こんな声が拾えた。

《1話で脱落した人、もったいない! 》
《おもしろくなってきたかも 3話も期待!》
《やっと面白くなりそうな展開になってきた》

 といったコメントも見られる。この異変、一体どうしたのだろうか?

「前回1話の最後では、菅田さん演じる自身の劇団を追われた演出家の卵・久部三成が、劇場のダンサーで二階堂ふみさん演じる倖田リカのステージの照明係になったところで終わりましたが、2話ではある理由で続けられなくなった“劇場の再建”に久部が動き出しました。つまり2話まで見ないと、物語の面白さが伝わりづらいところに三谷さんの狙いがあり、一方で、すぐに“わかりやすさ”を求める最近の視聴者との“乖離”が生じてしまったのかもしれません」

 初回で見切りをつけた視聴者が多かったのか、2話目の視聴率はガクッと落ちているという。

「第1話は世帯視聴率5.4%で、そもそも低い数字でしたが、第2話はさらに下落して4.4%。ここからどう盛り返せるかは三谷さんの脚本次第といったところでしょう」

 世間ではヒットメーカーのイメージがあり、フジテレビでも『古畑任三郎』や『王様のレストラン』といった人気作を生み出している三谷だが、実は25年前、三谷がフジのゴールデンで最後に手がけた作品も評判は芳しいものではなかった。

「役所広司さんを主演に、香取慎吾さんや鈴木京香さんなど豪華キャストが脇を固めた2000年放送の『合い言葉は勇気』です。この作品は役所さん演じる落ちぶれた役者が、ニセ弁護士として産業廃棄物処理施設に揺れる村を救うオリジナルストーリー。前評判は高く、初回は15.9%でスタートしたものの、2話以降、これを超える視聴率は出せず一時は7.4%まで下降しました」

 前作の“汚名返上”となるか、第3話にも注目したい。