Number_i(平野紫耀、岸優太、神宮寺勇太)

 10月11日と12日、3人組グループNumber_iが『Number_i LIVE TOUR 2025 No.2』を北海道・真駒内セキスイハイムアイスアリーナで開催した。

Number_iコンサートで“顔が見えない”照明

 この公演は、10月~12月にかけて全国8都市・全25公演が予定されているツアーの最初のパフォーマンス。TOBE所属のトップアーティストとして注目を集める彼らだが、そこで披露されたライブの内容をめぐりファンの間で賛否が広がっている。

 2023年10月の結成以来、Number_iにとって単独ライブは3回目、ツアーとしては2回目の開催となる。デビュー当初から高いパフォーマンス力を誇り、音楽性の高さが評価されてきた彼らだが、今回の北海道公演では意外な反応が相次いだ。

 X上には、

《内容がめちゃめちゃよくても1時間半で終わらすとかお金払ってるファンをなんだと思ってんの》
《照明が暗すぎて顔が見えない》
《去年のバクステなしでマジか…なのに、今回センステもなし》

 といった不満の声が並び、ライブ構成への不満が多く見受けられた。

「長年、旧ジャニーズ時代から彼らを応援してきたファンにとって、Number_iの”アーティスト志向”への転換は“戸惑い”をともなうものでした。アイドル的な演出よりも、音楽そのものに重きを置いた構成に変化したことが、ファンの期待とのズレを生んでしまっています」(レコード会社関係者、以下同)

 演出や構成の変化は”進化”とも言えるが、その一方で“かつての親しみやすさ”を求める層との温度差も浮き彫りに。チケット料金はファンクラブ先行は1万500円、一般販売は1万1000円。決して安い値段ではない。

「ファンは彼らの“アイドル時代の距離感”をよく知っています。今回のツアーではステージが1ヶ所のみで、後方席からはほとんど姿が見えなかったという声もありました。時間も短く感じられたため、ファンとしては満足できる内容ではなかったのでしょう。

 それでも、終盤部にはメンバーそれぞれがトロッコに乗り、外周を回る演出のほか、ライブグッズではメンバーのビジュアルを大きくあしらったうちわも販売されており、“アーティスト”としての姿勢を打ち出しながらも“アイドル性”を完全に切り離せていない矛盾も感じさせるものでした

 音楽性とファン心理との折り合い――それこそが、彼らが次のステージへ進むための最大の鍵になりそうだ。