
サッカー日本代表がブラジル代表を破り、歴史的な勝利を飾った。14日に味の素スタジアムで行われた国際親善試合は、3-2の逆転勝利。ワールドカップ優勝回数歴代最多5回を誇るブラジルがアジア勢に敗れるのは、実に26年ぶりのことだった。まさに“快挙”と言える試合だったが、試合後のネット上では別の話題が注目を集めた。
「日本サッカーは誰のもの?」

それが“チケット価格”。
当日、応援席には「日本サッカーは誰のもの? 高すぎるチケット価格は見直すべき」と大きく書かれた横断幕も掲げられた。SNSでも
《一試合で何万円もするチケット、さすがにどうかしてる。親善試合だよ?》
《高すぎて転売サイトかと思った》
といった批判の声が相次いだ。
「今回の試合の一般自由席チケットは、販売初日で最も安いもので8200円。しかし、価格変動制の“ダイナミックプライシング”を採用しており、同じ席でも1万4000円まで跳ね上がった。カテゴリーが上がれば4万円を超える席もあったんです。世界的スターを間近で見られることを考えれば妥当とする意見もある一方、Jリーグの平均価格と比べるとかなり割高です」(スポーツ紙記者)
J1クラブの料金は

例えば、J1クラブの川崎フロンターレや浦和レッズでは、自由席の大人料金はおよそ3000円前後。代表戦のチケットはその約3倍で、庶民感覚からすれば“高嶺の花”と感じるのも無理はない。
ただし、高額チケットも結果的には即完売。「売り切れたということは適正価格か、むしろ安かったのかも」「慈善事業じゃないんだから当然」と擁護する声も多い。
前出のスポーツ紙記者は「ブラジル戦は世界的に注目度が高く、国内で観られること自体が貴重。海外で観るよりもずっと安い。欧州の強豪同士の親善試合では、チケットが100ユーロ(約1万7000円)を超えることも珍しくない」と話す。
一方で、「代表戦はもっと多くの層に開かれてほしい」「子どもたちが憧れる代表戦を、家庭の経済力で諦めるような状況は悲しい」といった意見も。
高額チケットが当たり前になれば、サポーターとの距離は広がるばかり。歴史的瞬間を、もっと多くの人が目にできるよう、これ以上騰がらないことを願うばかりだ。