
今年の夏、世間を大きく騒がせた広島県・広陵高校野球部の暴力問題。行為の中身や加害者と思われる生徒の顔と名前がSNS上で拡散されるなど、事態は混乱を極めた。
同校は夏の甲子園2回戦を辞退したが、被害者側の話と関係者の証言に食い違いがあり、9月9日には加害生徒とされている1人が“名誉棄損”の罪で被害者側を告訴した。
岡山県・関西高校で“いじめ”発覚
そんな騒動の余波が残る中、高校野球における新たな“事件”が明るみに――。
「甲子園大会21回の出場を誇る岡山県の強豪・関西高校の野球部で、昨年“いじめ”に該当する行為があり、当時1年生だった部員が適応障害と診断されて自主退学していたことが判明。10月16日、いじめ被害者で現在は通信制高校に通う男子生徒が、代理人弁護士ともに記者会見を開きました。被害生徒側は、当時2年生だった先輩部員5人と学校側に、処分と損害賠償を請求。今年9月5日に和解が成立したといいますが、詳しい和解内容は非公表となっています」(スポーツ紙記者)
会見によると、いじめは入学直後の2024年5月ごろに開始。先輩部員から「帰れや」「死ね」「消えろ」などの暴言を吐かれたり、バットの柄で身体を叩かれるなどの行為があったという。さらに……。
「空気入れ用具の先端部分を肛門に挿入され、空気を入れられたこともあったそう。被害生徒は昨年10月に適応障害の診断を受け、翌月に自主退学を決断。先輩部員らは、暴言に関して“注意の口調がきつくなったかもしれない”と説明し、バットで叩いたことは事実ではないと否定。空気入れの挿入については“被害生徒が自らやった”と主張しています」(前出・スポーツ紙記者)
「捜査するべき」学校にも追及の声
被害生徒は会見で、「学校の対応が不誠実で退学せざるを得なかったが、今も悔しさを感じている。同じような思いをする人が二度と出ないような学校になってほしい」とコメント。一方、関西高校は、いじめによって生徒が退学し和解が成立したことは事実としながらも、詳しい明言は避けている。
いじめ行為の当事者とされる一部生徒は停学処分を受けたというが、ネット上では、
《なんで被害者側が去らなきゃいけないの?加害者が除籍でいいでしょ》
《犯罪じゃん、傷害事件として捜査するべき》
《隠蔽するなら廃部にしてください》
《被害者の自主退学が「学校側にとって最も都合のよい解決」だったんでしょ。逃げざるを得ない状況だったんだろうな…》
などの声が。

「広陵高校の問題が大きく取り上げられたように、関西高校のいじめについても、学校や高野連に対して世間から懐疑的な意見が多数寄せられています。学校側に記者会見を開くよう望む声も多く、和解したからといって“一件落着”とすることはまず受け入れられないでしょう」(前出・スポーツ紙記者)
ネット上では、ここから“芋づる式”に問題が発覚していくのでは、と予見する声も。どのような背景があっても、いじめ行為は許されるものではない。