
MLBワールドシリーズ出場に向けてポストシーズンを戦う、大谷翔平投手(31)を擁するロサンゼルス・ドジャース、またプロ野球でも日本シリーズ出場をかけてクライマックスシリーズの模様が日々伝えられている。
そんな大詰めを迎えている2025年シーズンにMLB・プロ野球ファンが手汗を握る一方、オフシーズンながら冷や汗をかいているのが埼玉西武ライオンズのファン。というのもチームは今、Wエースの“流出”危機に面してーー。
2023年から3年連続の二桁勝利、今シーズンの防御率は1.92と抜群の安定感でチームを牽引した今井達也投手(27)。そして2015年から積み重ねた勝利数は73、成績以上のチーム貢献度が評価されている高橋光成投手(28)。
そんな西武に欠かせない“Wエース”が、今オフにポスティングシステムを利用してのメジャーリーグ移籍する可能性が浮上している。
「いろいろな選択肢があるので、すぐには決断できないですね。(悩めることは)幸せなことなんで、いろいろ悩んで」
チームの秋季練習で「悩んでいる」と明かしたのは、かねてよりメジャー挑戦を掲げてきた高橋。今季で国内FA権(フリーエージェント)を取得しているだけに、西武としても国内球団に移籍させるよりもポスティングを認める可能性が高い。
タイミングだけは逃したくない
片やFA権取得は来シーズンになる見込みの今井。2006年に松坂大輔氏(45)をボストン・レッドソックスに売り込み、60億円もの移籍金を西武にもたらした、大物代理人のスコット・ボラス氏とすでに契約を締結している。
米国でも評価される今井だけに、現地では総額2億ドル(約300億円)もの大型契約が予想され、松坂のケースとは同額とはいかずとも数十億円の移籍金が動くと目されている。ボラス側は西武球団に交渉を持ちかけ、当の今井も「タイミングだけは逃したくない」と来シーズンでのMLBでのプレーを望んでいるようだ。

「資金が潤沢とは言えない西武だけに、経営面から見ると2人のポスティングを容認して移籍金を得たいのが本音のところでしょう。が、Wエースの流出は巻き返しを図るチーム内の士気を下げ、弱体化によってファン離れを招きかねません。
これまでも毎年のように国内外含めて主力選手が去っていった西武ですが、高橋と今井ら“チームロンゲ”の流出は内部崩壊を起こす恐れもある。来年には“もう1人のメジャー級”、最速160キロの怪腕投手の移籍が濃厚ですから」
パ・リーグ事情に精通するスポーツライターが話す「もう1人のメジャー級」というのが、
メジャーで見てみたい怪腕投手
《今までの貢献を思えば 1番ポスティングという言葉が 出てきて良い選手》
《今井投手と平良投手は、いまメジャーで どれくらい投げられるのか見てみたい》
《今井は今年ポスでしょうがない アメリカで頑張ってくれ 高橋何某見ての通り高く売れる時に行くべき 平良も来年高く売れるように頑張れ》
SNS上でも聞こえる、2025年シーズンをクローザーとして31セーブをあげて、最多セーブ賞のタイトルを獲得した平良海馬投手(25)を押す声。
「2019年のルーキーイヤー以来、チーム事情から主に中継ぎを務めた右腕ですが、本人が希望するのは先発投手。今井と高橋が抜けることを見越してか、来シーズンは2023年以来の先発での起用が既定路線と聞きます。
そして本人もメジャー志向を公言し、実際にメジャースカウトからの評価も高い。契約金と移籍金に制限がかかる“25歳ルール”もクリアしたことから、西武としても“旨み”がある。先発でも好成績を残せばメジャー挑戦は必然となりますが、チームはというと……」
おらがチームの“エース”たちを快く送り出したい、メジャーで活躍する姿を見たいけども……。西武ファンにとって悩ましいオフシーズンになりそうだ。