前橋市の小川晶市長(公式サイトより)

 ラブホテル騒動の渦中にいる前橋市の小川晶市長(42)を巡り、驚くべき“口封じ”とも思われる工作があったことが、群馬県の山本一太知事(67)によって明らかになった。市長関係者と思われる人物から、知事の後援会幹部へ直接的な働きがけがあったという。

 この「姑息な働き」に、知事は強い不快感と失望を示している。

山本知事に頼んでもらえないか?

 19日、山本知事は『知事の発言を封じ込めるための姑息な動きが発覚!〜角田義一氏の元秘書は誰に何を頼んだのか?!』と題するブログを更新。件の工作があったのは「前橋祭り」が行われていた日のこと。知事の亡父の時代からの支持者である後援会幹部のもとに、小川市長の関係者が面会を求めて訪れたという。

 その人物が幹部に伝えた要望は、

「小川市長のラブホ問題についてこれ以上発言しないよう、山本知事に頼んでもらえないか?」

 という「知事への口止め」に等しい内容だった。

 この要請に対し、山本知事の後援会幹部は「いや、私は知事の言っていることは正しいと思っている。そんなことは出来ない!」と一蹴したというが、このエピソードを知った山本知事の怒りは頂点に。

 知事はこの働きがけについて、これまで自身の耳に入っていた噂にも言及。

「なるほど、小川市長とその取り巻きの人たち(?)は、こうした働きかけを通じて、関係者の発言を封じようと躍起になっている可能性が高い!」とし、「市議会議員等に対しても、同様のやり方で対処しようとしていることは、容易に推察出来る!!“小川市長が、市議を含む関係者に電話をかけまくっている”という噂、本当かもしれない!!(苦笑)

 と、口封じの工作が水面下で、しかも広範囲で行われている可能性を指摘した。

 そしてこれら小川市長サイドのアプローチに「“不愉快に感じる”より先に、“ああ、問題へのアプローチの方法も優先順位も、根本的に間違っているよなあ!”と思わずにはいられなかった。(ガクッ)」と、政治家以前に人としての姿勢を厳しく非難した。

小川市長を激しく批判「現実を受け入れることだ!!」

「山本知事はこれまで記者会見の場やブログで小川市長の騒動に触れ、“かなり厳しい言い訳”、“申し訳ないが、誰も信じていない”と言い続けています。もうこの質問をされることにも嫌気がさしているようです。県政の運営に日々奔走する中、この話題に付き合わないといけない知事に、県民から同情の声すら上がってる状態です」(一般紙政治部記者)

ネット上で拡散されている、小川晶前橋市長が利用したとされるラブホテルの1室(Xより)

 実際、今回のブログも公務のためベトナムに向かう飛行機の中で綴っている山本知事。機内の貴重な時間もこの話題に触れなければならない状態だ。

 最後に山本知事は、小川市長が今やるべきことについて、

「自分たちにとって都合の悪い発言を抑えることではない!!そんなことを考える前に、先ずは『大多数の市民の声』に逃げずに向き合い、説明責任を尽くし、現実を受け入れることだ!!」

 と、核心を突く正論で断罪。

 小川市長と既婚者部下のラブホ騒動の発覚から1か月が経とうとしている。市長は“ごく一部”の「公約を一日でも早く果たしてほしいという市民の言葉」が後押しとなったようで、減給50%と続投を宣言。しかしこの “口封じ”で信頼はますます失墜。

 知事の“正論”はそのまま、市民の怒りの声を代弁するものとなっている。