国民民主党・玉木雄一郎代表(2024年11月)

 自民党と日本維新の会による連立政権の樹立が合意したことにより、10月21日の衆参本会議で第104代首相に指名される見込みの高市早苗総裁(64)。ついに女性初の内閣総理大臣が誕生する。

 自維連立の合意書を交わした後の会見で、高市総裁と笑顔で握手を交わした維新・吉村洋文代表(50)。本来、この場に立って「与党入り」を果たしていたのは国民民主党・玉木雄一郎代表(56)の可能性もあった。

「玉木さんは否定するでしょうが、高市さんからのアプローチがあったにも関わらず、焦らしてもったいぶっている間に維新に出し抜かれた。野党脱却の千載一遇のチャンスだったはずがタイミングを読み違えた感は否めません。

 国民からの信用を失っている自民だけに“合流”に慎重だったのでしょうが、“政局を読めない”のは党首として、政治家として命取りになりねない」

 与党事情に精通する政治ライターが指摘するように、玉木代表には自民との連立どころか、政権交代のチャンスもあった。首相指名選挙で高市総裁の“対抗馬”として、最大野党の立憲民主党が「玉木雄一郎」での投票を提案するも、これに否定的な反応を示した国民民主。

「首相を務める覚悟はある」と連呼

「ネット上では、首相になる責任から“逃げてる”“及び腰”などと揶揄され、これに玉木代表は即決できないのは政策的な問題として、あくまでも自身は“首相を務める覚悟はある”と連呼。

 より優位な立場を確保するために高市さんの“出方”を伺っていたと思われますが、その間に維新がするりと入り込んだわけです」

 自維連立を受けて取材に応じた玉木代表は早速、高市総裁らが掲げた「物価対策」「議員定数削減」について、「今のままでは非常に難しい合意内容」「今の時点では賛成という、中身はちょっと後退した」と、“野党的”立場からの物言いに終始。

玉木雄一郎代表の不倫相手・小泉みゆき(左、香川県議会議員山本悟史氏のブログより)

 そんな2度のチャンスを“スルー”した玉木代表に対し、

《いつもの通り空気感見て逃げました。なぜ責任と覚悟から逃げるんだろうな玉木さん》
《国民民主党ではなく国民外野党に改名したらどうですか?口だけ番長と見抜かれていますよ。批判より協力して下さい》
《一般人には「結局は口だけの人」なんです。責任取らずに外野から文句言ってるだけの万年野党が結局は楽なんだろうな》

 SNS上では「口だけ」「野党の方が楽」といった呆れる声も上がっている。

民主党時代の“失政”を間近で見ている

「玉木さんが政治家になった背景を思えば、これもやむなしかと」とは前出の政治ライター。

 財務省官僚などを務めたのちに政治を志した玉木代表が、衆院選挙で初当選したのが2009年のこと。民主党が大勝して政権交代を実現させた時代に、責任が伴う与党議員として政治家人生をスタートさせている。

「ところが公共事業を削減する政策はおろか、東日本大震災の対応のグダグダぶりに国民から“人災”と批判され、与党の信用、信頼を一瞬にして失っていった民主党。この時、“1年生議員”だった玉木さんは連日、メディアや国民に非難される“先輩”議員らをどんな思いで見ていたことか。

 それこそ本人も知らずうちに“与党アレルギー”となって、政局には慎重にならざるを得ない体質なのかもしれない。以降の10年以上を野党として過ごし、その中で国民民主を国民から支持される政党に育ててきた玉木さん。今はまだ“野党でいい”と慎重姿勢のままなのでは」

 いつになったら動くのやら。