田原総一朗氏

 10月20日、維新の吉村洋文代表が自民党との連立に正式合意したことを発表。

 公明党との26年におよぶ連立政権が終わりを迎えた自民党だったが、維新と手を組んだことに加え、野党の首相候補者がまとまっていないことにより、高市早苗総裁が日本初の女性首相となる見通しとなっている。

「あんな奴は死んでしまえと…」

 21日夜に発足する予定の“高市内閣”では、片山さつき氏が財務大臣に起用される方針も報じられている。そんな片山氏は19日、田原総一朗氏がMCを務める『激論!クロスファイア』(BS朝日)に出演したが、そこで田原氏は耳を疑うような“暴言”を発したのだった。

「番組には片山氏のほか、立憲民主党の辻元清美氏、社民党の福島瑞穂氏がゲスト出演。高市内閣の発足を見据えた議論を交わしました。辻元氏と福島氏が、高市総裁の“ワークライフバランス発言”や靖国参拝問題、選択的夫婦別姓によるジェンダー平等問題の考えについて物申したところ、田原さんは“反対すればいいじゃん”とコメント。続けて、“あんな奴は死んでしまえと言えばいい”と、とんでもない主張を繰り広げたのです」(政治ジャーナリスト)

 田原氏の発言を受けて、福島氏は「それは絶対に……」と注意するように反応。

 辻元氏も「田原さん、そんな発言して高市さんと揉めてたでしょ前も」と叱責したが、田原氏は「僕は高市氏と激しくやり合った」と止まることなく主張を続けようとした。

 しかし、番組はCMにさしかかり、議論の放送はここで中断された。

“電波停止”問題で激しく抗議

 田原氏の「死んでしまえ」発言に対して、ネット上では、

《放送界、全メディアから永久追放レベル》

《冗談でも許されないでしょ。一線を超えてる》

《テロ行為の扇動にも繋がりかねないよ。もはや逮捕するべきだし、ただの謝罪とか厳重注意で済ませちゃダメ》

《老害以外の何物でもない。一刻も早く引退してください》

《これはアウト。メディアに出ていい人間じゃない》

 など、批判が殺到している。

高市早苗氏

「田原さんは2016年、高市氏が総務大臣時代に言及した“電波停止”問題に激しく抗議していました。これは政治的な公平性を欠く放送について、行政指導しても改善の見込みがなかった場合に然るべき措置を取る、という可能性に触れたものでした。

 言論の自由をめぐって当時も大きな波紋を広げましたが、今回の発言は“自由”の範疇で片付けていいものではないでしょう。メディアに出演するジャーナリストとしての自覚があまりに欠如していますし、世間からは田原氏の追放や番組終了、謝罪を求める声が多く寄せられています」(前出・政治ジャーナリスト)

 遡ること23年前には、高市氏を「下品で無知」と過激な言葉で非難し、その後謝罪したこともある田原氏。今回の発言は、謝って済むものなのか……“激論”の余地もないだろう。