国民民主党・玉木雄一郎代表(2024年11月)

 高市早苗新首相が誕生した、10月21日の首班指名選挙。初の女性首相選出に大きな注目が集まったが、そこで繰り広げられた“投票劇”が物議を醸している。

 騒動となっているのは、国民民主党の小林さやか参議院議員による投票。小林氏は自民党の高市氏に投票したが、これが国民民主党の方針に反しているとして、“厳重注意”が下されたというのだ。

「玉木と書け」無効票の指示に疑問噴出

「参議院の投票は最終的に、高市氏と立憲民主党・野田佳彦氏の決選投票に至りました。当然、この2名以外への投票は“無効票”という扱いになります。しかし、国民民主党は所属議員に、同党の玉木雄一郎代表への投票を命じていたといいます。小林氏はこの“無効票方針”に反して高市氏に投票したことになりますが、そもそも無効な票を投じるよう指示していたことに対して、世間からは疑問の声が噴出しています」(全国紙社会部記者)

 小林氏は、「初参加の緊張から頭が真っ白になりミスをした」と釈明しているが、ネット上では、

《わざわざ無効票を促す国民民主のほうがおかしいだろ。小林さんは間違ってない》

《玉木と書けと指示すること自体が大間違い。責任放棄》

《この人が玉木に入れてても何も変わらないでしょ》

《議員一人一人の意見を尊重すべき》

《厳重注意って……党ってそういう集まりなのか》

 など、国民民主党の姿勢に対する批判の声が殺到。

初登院した国民民主・小林さやか議員(2025年8月)

「国民が票を投じる選挙では、白紙ではなく候補者から選んで投票するよう呼びかけているのに、自分たちは一団となって無効票を投じる……。“負け試合”だとしても自分の党に入れろ、そうでなければ厳重注意という方針に、違和感を覚える人が多いのは当然のことでしょう。玉木氏に関しては、維新に出し抜かれる形で与党入りのチャンスを逃し、首相指名選挙では最大野党である立憲民主から高市氏の“対抗馬”として推されたにも関わらず、その機会もみすみす見送ったことから、首相になる責任から“逃げている”“及び腰”などと揶揄されています。今回の件で、彼のリーダーとしての器には、さらに疑問符がついたことでしょう」(政治ジャーナリスト)

 高市首相が「責任ある積極財政」などの政策で国民から期待を寄せられる一方、“負け試合”の内容までも追求されている玉木氏の国民民主党。野党としての今後の振る舞いは、いかに――。