 
放送開始から9か月が経過した、今期の大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(NHK)。10月19日放送の第40回では、勝川春朗(のちの葛飾北斎)役としてお笑いコンビ・野性爆弾のくっきー!が登場し、大きな話題となっている。
『べらぼう』に出演するお笑い芸人たち
 
『べらぼう』は江戸の出版人として活躍し、“メディア王”となった蔦屋重三郎(蔦重)の波乱万丈な人生を描いた物語だ。
主人公・蔦重を横浜流星が演じ、語りを務めるのは綾瀬はるか。物語は、蔦重が暮らす日本橋や吉原界隈と、井上祐貴演じる老中・松平定信らが登場する江戸城という、対照的な二つの舞台を軸に展開していく。
「江戸市中と江戸城内というまったく赴きの異なる舞台を行き来しながら、多彩な人物が描かれる『べらぼう』。声優やお笑い芸人、歌手、現役力士など、幅広いジャンルからキャスティングされている点も特徴ですが、なかでも特に目立つのがお笑い芸人の起用です。第4話ではお笑い芸人・鉄拳さんが礒田湖龍斎役として“素顔”で出演し、大きな話題を呼びました」(芸能ライター)
その後もネプチューン・原田泰造(三浦庄司役)、ダチョウ倶楽部・肥後克広(彫師役)、有吉弘行(服部半蔵役)、コロコロチキチキペッパーズ・ナダル(表坊主役)、3時のヒロイン・福田麻貴(日本橋の女将役)、ひょうろく(松前廣年役)など、ベテランから若手まで数多くの芸人が登場。さらに、爆笑問題・太田光が人相見役として出演することも明らかになっている。
大役に抜擢のくっきー!
「そして満を持して登場したのが、のちの葛飾北斎である勝川春朗を演じるくっきー!さんです。大河初出演にして大役に抜擢されました。北斎は生涯で何度も画号を変え、転居を繰り返しながら“己の表現”を探求した人物ですが、くっきー!さんも国内外で個展を開くほどのアート好き。独自の絵の世界を追求する姿勢が北斎と重なります」(前出・芸能ライター)
実際、放送では紙を破いて食べるなどの奇行を連発し、狂気と天才が同居する“くっきー!らしい”演技を披露。独特の存在感で視聴者の心をつかんだ。
一方で、《芸人が出すぎでは》《本職の俳優にもっと出てほしい》といった意見もあるものの、くっきー!のキャスティングに関しては、
《神キャスティング!》
《くっきー!が北斎役はハマりすぎ》
《くっきーの演技、いい意味でヤバい》
と絶賛の声が相次いでいる。
奇抜な発想と繊細な演技のバランスで、“北斎の狂気”を描いたくっきー!。その怪演ぶりは、今後の物語の展開にさらなる深みをもたらすに違いない。
