『宮城 大崎 クマに庭で飼われていた犬が連れ去られる』
宮城県大崎市で発生したクマによる飼い犬連れ去り事件。この被害を報じたNHKのニュース見出しが、日本語として不適切だとしてSNS上で物議を醸している。問題となったのは冒頭の見出しだ。
NHKニュース、クマが犬を飼う?
NHKの報道によると、25日の朝、宮城県大崎市の住宅で庭先に繋がれていた体長50センチほどのしば犬がクマに連れ去られたというもの。住人によると、庭の方からうなり声が聞こえたため確認すると、体長およそ80センチのクマが飼い犬をくわえて森に立ち去っていったそうだ。
事件の深刻さもさることながら、NHKがXの公式アカウントで報じた見出しの日本語表現に、
《日本語おかしいな…これ。クマが飼い主になってしまってる…》
《日本語のレベルが低すぎませんか?公共放送としての水準にありません》
《こんな違和感のある文章、天下のNHKが出すかね》
《熊よりも先ずは日本語を勉強しろ》
《こんな日本語を書くところに受信料を払わされてるなんて》
など、かなり手厳しい指摘が相次いだ。
問題の見出しとなった『クマに庭で飼われていた犬が連れ去られる』という表現は、文法的に見ると「犬がクマに飼われていた」とも読み取れる構造になっている。「庭で飼われていた犬」という部分が、前にある「クマに」と結びついてしまうためだ。
正しくは「庭で飼われていた犬がクマに連れ去られる」あるいは「庭につながれていた犬がクマに連れ去られる」とすべきところだった。助詞「に」の位置によって、意味が大きく変わってしまう典型的なケースといえる。
「問題となった投稿のリプ欄には、辛辣なコメントと共に深刻なニュースであるにもかかわらず、クマが犬を飼っているようなAI画像が並び『大喜利』のような状態にすらなっていました。深刻な獣害ニュースなだけに、誤解される表現や嘲笑の対象となるのは、信頼を損なう要因になるでしょう」(メディア編集者)
3日、宮城健栗原市の山で女性がクマに襲われ死亡し、6日には大和町で走行中の車がクマとぶつかる事故が起きるなど、宮城県内では近年クマの目撃情報や被害が相次いでいる。
そうした深刻な事態を伝えるニュースだからこそ、正確で分かりやすい日本語で報じることの重要性が改めて問われている─。
