10月29日、お笑いコンビ千鳥の大悟がMCを務めるバラエティー番組『酒のツマミになる話』(フジテレビ系)が、12月上旬の放送をもって終了すると報じられた。世間では、この決定が物議を醸している。
「松本人志のコスプレ」が大問題に
『酒のツマミになる話』は、芸能人・アスリート・文化人など、さまざまなジャンルのゲストが円卓を囲み、お酒の席が盛り上がる“ツマミになる話”をテーマにトークを繰り広げる番組。同番組の放送が開始されたのは2021年4月のことで、当初はダウンタウンの松本人志をMCとした『人志松本の酒のツマミになる話』として放送されていた。
「『週刊文春』が松本さんの性加害疑惑を報じ、松本さんは2024年1月に活動休止。番組も終了かと思われましたが、サブMCの立ち位置で番組を支えてきた大悟さんがMCを引き継ぎ、リニューアルする形で存続が叶いました。以降、大悟さんは立派にMCを務めてきたのですが、それは尊敬する松本さんが復帰した際の場所を残しておきたいという、強い思いを抱いていたからです」(芸能ライター)
しかし、そんな大悟の思いを踏みにじるような出来事が起きた。事の発端は、10月24日放送回の内容が急遽変更され、過去回の再放送になったことだ。放送前日までは、予告通り「ハロウィン特別回」が放送される予定だったが、企画の中で大悟が披露した“松本のコスプレ姿”をフジテレビ幹部や同局コンプライアンス部門が問題視。放送当日に、急遽内容が差し替えられたという。
大悟の激怒に共感の声多数
フジテレビが一方的に下した決断に大悟は激怒し、降板を決意。こうして同番組は、4月と10月の改変を待たずに異例の終了と相成った。フジテレビは一連の対応について吉本興業に謝罪をしたようだが、もはや取り返しはつかなかったようだ。
「フジテレビは中居正広さんの性加害疑惑をめぐるトラブル以降、コンプライアンス順守の厳格化が進みました。局の信用をこれ以上落としたくないからです。しかし、その保身のために、苦しい時期に番組を支えてくれた大悟さんや吉本興業に不義理を働いた。皮肉なことに、信用を落とさぬように取った決断が人気番組を失い、世間のフジテレビに対するイメージをさらに悪化させる結果を招いています」(制作会社関係者)
ネット上では大悟の激怒に共感する声が多く、フジテレビの不誠実な対応について批判が殺到している。
《予告出したら一部からクレームがきたから急遽お蔵入りにしたんだろうな》
《全方位で気を遣いだしたら面白くなくなるのは当たり前。こうしてどんどんテレビは消えてゆく運命》
《一部のマイノリティの意見を気にしすぎて、自分たちの表現をどんどん弱めている》
《保身に走って実際に働いているタレントのことを考えてないのがわかる》
《違うそういうことじゃない、って対応をことごとくするんだよなフジって。世間と感覚が壊滅的にズレてるんだよ》
吉本興業との関係に亀裂を入れ、世間からさらなるマイナスイメージを抱かれることになったフジテレビ。今回の問題が、ほかのフジ番組にも悪影響を及ぼさないことを祈るばかりだ。
