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 “いっそ殺そうか、あんたの旦那”。先週スタートした新ドラマ『ナオミとカナコ』。控えめな専業主婦の加奈子(内田有紀)は、夫からのひどい暴力に耐え忍んでいたが、百貨店の外商部で働く勝ち気な親友・直美(広末涼子)との再会により、危険な一歩を踏み出す。

 受け入れがたい現実の中で2人は追いつめられ、そして立ち上がっていく……。DVはもちろん、モラハラを含め、男性から受ける心の傷に苦しむ女性は多いはずだと語る。

「すごく客観的に、かわいそうだと……。加奈子は性格が悪いわけでも、鈍感で空気が読めない人でもない。ただ明るくて幸せに生きていたいだけなのに、ダンナさんのストレスのはけ口にされていて……。本当に助けてあげたい」

 自身の女友達に救われた経験について尋ねてみた。

「とても周りの友達に助けてもらってますね、ずっと。だから、『ナオミとカナコ』はすごくわかります。私もこのような友達がいたら、ほかの方法で力になりたい。友情は、私にとってはすごく大事なものです」

 仲がいいのは幼稚園、中学、高校……同級生ばかりだという。料理を作っては、お互いの話をずっとしているそう。では、逆に苦手な男性はどんな人なのだろうか。

「男性でも女性でも、自分の考えを押しつける人。とにかく、心が自由にならないような関係はダメだなと思います。 それと“私はこういうものが好きなんだ”っていうことを、相手の顔色をうかがって素直に言えなくなるのは、人間としてよくないと思います」

 デビューして24年目。芸能界にキラ星のごとく現れた、クールで都会的なショートカットのアイドルは、今では『ドクターX~外科医・大門未知子~』『Dr.倫太郎』『偽装の夫婦』などの話題作に名を連ね、難役も見事にこなす。

 さらに主演ドラマ『女ともだち/はぶらし』(NHK BSプレミアム)も放送中。多彩な役柄で数々のドラマや映画に出演し続けている。

「幸いなことに若いときから仕事をしているので、全部が今につながっています。出会ったどの方を除いても、今の私にはならなかった。全部ムダになっていないし、ムダにしたくない思いもあるんです」

撮影/廣瀬靖士