10月28日、天皇皇后両陛下が主催される「秋の園遊会」が赤坂御苑で催された。今年は、各界から約1800人が招かれ、皇族方と和やかに懇談するひとときが繰り広げられた。
花を咲かせた馬談義
「今年は重要無形文化財『沈金』の保持者である人間国宝の山岸一男さんや、『全日本ろうあ連盟』の元理事長である石野富志三郎さんなど幅広い分野の方々が招かれていました。招待者の1人であるJRA騎手の武豊さんは、両陛下と馬をめぐる会話に花を咲かせていました」(皇室ジャーナリスト、以下同)
なかでも注目を集めたのは、雅子さまが披露された“皇室と競走馬の深いご縁”に関する話だ。
「雅子さまは武さんとの会話の中で、“マルガのいとこにあたる白毛の馬がこちらの皇宮警察におります”とお話しになったのです。マルガとは、10月25日に開催されたアルテミスステークスというレースで、武さんが騎乗された馬の名前です。
雅子さまはそのレースをご覧になっていただけでなく、その血統が皇室ゆかりの馬とつながっていることまでご存じだったのです。その豊富な知識と、相手を思いやる話題選びがSNSでも大きな話題になりました。」
さらに雅子さまは続けて、相手への敬意を感じさせる言葉をかけられたという。
「そして、雅子さまは“スペシャルウィークの子どもにあたる馬も皇室にいるんです”とも話されました。スペシャルウィークは武さんが初めてダービーで優勝した馬です。
雅子さまは、相手の思い入れのある馬や、最近乗った馬を話題に出すことで、“武さんのこれまでの活躍を拝見していますよ”というお気持ちを伝えたかったのではないでしょうか」
愛子さまとも“馬談義”
実際にSNS上では、
《皇后陛下、競馬ファンをもそこはかとなく感動させている、すごい》
《相手の立場や経歴をしっかり勉強されて臨まれる姿勢はさすが》
《招待された方々の下調べをして、覚えていらっしゃることが伝わる会話をされていて、素晴らしい》
《非常にお詳しいのに驚き。競馬ファン、皇室ファンとしては大変うれしいニュース》
など、雅子さまの園遊会への準備や心遣いに感動する声が上がっている。武騎手は園遊会後の囲み取材で、
「両陛下は本当にお詳しいというか。馬名が色々出てきましたね。僕が初めてダービーで勝ったスペシャルウィークとかの話もありましたし、ドウデュースの話とか、本当に馬名がスラスラ出てくるところに驚きましたし、競馬が、馬が本当にお好きなんだということを感じました」
と語り、両陛下の馬に対する愛情と知識に感動した様子を見せた。
相手を知り、寄り添う姿勢は愛子さまにも受け継がれているようだ。
「愛子さまは武さんとお話をされた際、TBS系で放送中のドラマ『ザ・ロイヤルファミリー』を観ているとお伝えになったそうです。『ザ・ロイヤルファミリー』は競馬を舞台にしたドラマですが、第1話には武さんも出演されているのです。
単に“競馬”という共通点にとどまらず、武さん本人とより関連性の高い話題に触れるお姿は雅子さまゆずりだとお見受けします」
雅子さまと愛子さまの、相手を深く慮る細やかなお心遣いがうかがえる園遊会となった。
