れいわ新選組の八幡愛議員(本人のインスタグラムより)

 高市早苗首相の所信表明演説において、大きな騒動を巻き起こした“ヤジ問題”。連日行われている国会の答弁においても、その火種は燻り続けている――。

 事の発端は、10月24日の臨時国会。所信表明演説を行った高市首相に対して、議員が大声で“ヤジ”を入れる様子がネット中継された件だった。姿が捉えられたのは、立憲民主党の水沼秀幸衆院議員と岡田悟衆院議員。翌25日には、同党の野田佳彦代表が所属議員への“注意”を明かし、世間からは水沼議員と岡田銀への批判が殺到した。

「ヤジるなよって?」れいわ議員の投稿が物議

 このヤジ問題をめぐっては、「反対意見を表明するのも議員の仕事」と肯定する声もあるが、答弁の妨げになるようなやり方には未だ否定的な意見が多い。

 そんな中、11月4日・5日に開かれた衆議院において、再び高市首相に対して大きなヤジが飛ばされるシーンが。

「4日の本会議で立憲の野田代表から、アメリカのトランプ大統領をノーベル平和賞へ推薦するかどうかの事実について問われた際、高市首相は“お答えすることは差し控えます”と返答。議場からは“ええー!”と大きなヤジが飛ばされました。

 また、5日には『れいわ新選組』の高井崇志議員が、自民党の“企業団体献金”問題について質問。同問題において自民党や他党を厳しく非難してきた『日本維新の会』が、急に自民党を手を組むのは“笑止千万”と斬り捨て、“企業団体献金を廃止しないのは明らかに約束違反ではないですか?”と問いかけました。これに対し、高市首相は“政党助成金(政党交付金)を導入した当時、企業団体献金の禁止がセットであるとの約束があったとは認識していない”と回答。議場内では、大音量のヤジが飛び交いました」(全国紙社会部記者)

 所信表明時には演説を遮るようなヤジに苦言が殺到していたが、国会の議論においては、詳細な説明が少ない高市首相の答弁にもまた、懐疑的な声が寄せられている。

 そこで、“ヤジ”についての私見を述べたある議員の投稿が、物議を醸している。

「れいわ新選組の八幡愛議員が5日、《結局、高市早苗内閣の答弁は連日、中身スカスカでした》とX(旧ツイッター)で投稿。さらに、《ヤジるなよって?違うんです。当たり前に【それおかしいやろ!】と言及する国会議員が本会議場に見事におりません》と綴り、絶叫するようにヤジを入れる自身の写真をアップしました」(スポーツ紙記者)

“ヤジ自慢”に「報酬泥棒」

 投稿を確認すると、鬼気迫る表情で口を大きく開け、叫ぶように何かを言い放っている様子が見て取れる。

 この投稿に対し、ネット上では、

《代替案も出さずヤジしか出来ない議員は報酬泥棒》

《「仕事やってます感」出すことしかできないんですか。ヤジるよりも代替案を提案して》

《ヤジをやったことを投稿して、あたかも鬼の首を取ったぜ的な気分になってる地点であなたの方がスカスカです》

《私は抗議してます!って写真を誰が撮ったのか、どうして掲載したのか……。言ってやった感だけでこっちがスカスカ》

 など、厳しい声が寄せられている。

《ヤジるなよって?違うんです》と綴り、絶叫するような自身のヤジ姿を投稿した『れいわ新選組』の八幡愛議員(本人のXより)

「八幡議員の言うとおり、高市首相の答弁にいまいち中身が伴っていなかったことは事実でしょう。とはいえ、具体的な問題点や自身の考えを表明することなく、ただヤジを飛ばしたことを、手柄を自慢するように発信したところで、国民の支持が集まるとは到底思えません」(政治ジャーナリスト)

 なお、八幡議員は10月29日、高市首相とトランプ大統領の会談の様子について、《ここまで自発的な対米従属には怒りを通り越して、心底情けないです》《トランプ大統領のおトモダチで居続けることだなんて、独立国として情けない限りです》とXに投稿。過激な発信は、当時も波紋を呼んでいた。

 新内閣発足後も、与野党による激しい応酬が続く国会。どうか、どちらも中身のある議論を……。