11月14日、“年末の風物詩”である『NHK紅白歌合戦』の出場歌手が発表になった。
『紅白』の白組で本当に見たいアーティストは?
例年、出場歌手の発表後は「どうしてこの人が……」と賛否両論を巻き起こすもの。そこで、「あなたが紅白で本当に見たいと思っている歌手は誰ですか?」というアンケートを全国の30代~60代の男女、300人に実施した。さっそくチェック!
白組の5位は15票を集めたゆずがランクイン。2003年に初出場してから、14回の出場回数を誇る常連だ。毎年『紅白』を取材しているという音楽ライターは、
「昨年は落選して出場しませんでした。'25年でNHK放送開始から100年ということを前面に出していたので、これまで『紅白』を盛り上げてきたアーティストは出場が保証されるかな、と思っていましたが……。SNSでもゆずの落選に、落胆の声が多かったですね。
'04年の『紅白』ではアテネ五輪のNHKテーマソング『栄光の架橋』で大トリを務めましたが、今年、そこまでのビッグヒットはありません。来年で結成30周年を迎えますが、今年選ばれるかは微妙かも」
今年の出場歌手リストのなかに“ゆず”の名前は残念ながらなかった。
3回出場の藤井風がランクイン
4位は17票で藤井風がランクイン。'21年に初出場し、3回出場している藤井。昨年はニューヨークからの中継で『満ちてゆく』を披露した。
「ミュージックビデオを撮影した場所と同じロケーションでの中継でした。曲の最後、朝の光を浴びながら歌うという演出に、視聴者も驚かされましたね。初登場のときから、彼独特の世界観で注目を集めましたが、昨年の放送でもその存在感を視聴者に焼きつけました。NHKも彼には出場してほしいと思います」(前出・ライター、以下同)
やはり昨年の『満ちてゆく』が強烈な印象だったのか、アンケートでもこの曲をもう1回聴きたいという声が。あと、「彼が選ぶ曲ならなんでもいいから、出場してほしい」という声も多かった。ここ最近ではカリスマ性でナンバーワンのアーティストかもしれないが、結果は“落選”だった。
37回の出場回数を誇る大ベテラン郷ひろみ
トップスリーの一角、3位には19票を集めて郷ひろみがランクイン。37回の出場回数を誇る大ベテラン。聴きたい曲では『2億4千万の瞳』と『GOLDFINGER'99』が上がってきた。
「昨年は、放送100周年を迎えることと絡めてNHKが持っている貴重な映像とのコラボで『2億4千万の瞳』を披露しました。今年で御年70歳の郷さん。“もう出なくてもいいんじゃないか”なんて声がSNSにありますが、毎年番組を盛り上げる役目を担っているので、今年も出場は安泰なのでは?」
蓋を開けてみると、見事に38回目の出場決定だ。そして、こちらも16年連続出場で常連の、福山雅治が27票を獲得して2位に。
「年末恒例になっているライブを今年もKアリーナ横浜で行うことが発表されています。もし出場するなら、そこからの中継になると思いますが、今年は中居正広さんの“フジテレビ問題”に関連して、過去の女子アナへのセクハラが報じられました。NHKサイドがこのことをどう判断するかによってだと思います」
『桜坂』や『家族になろうよ』といった曲が聴きたい、という声が届いたが、今年も無事に選ばれた。トリを飾るのか、注目だ。
2位にダブルスコア! 1位に輝いたアーティスト
2位にダブルスコアとなる54票で1位に輝いたのは、米津玄師。昨年、6年ぶりに2回目の出場となった米津。
「特別企画という枠で『さよーならまたいつか!』を歌唱しました。'24年前期の朝ドラ『虎に翼』の主題歌なので、絶対に選ばれるだろうと思っていたのですが、通常枠ではなく、後から発表する枠になったのは、NHKのサプライズにしたいという狙いだったのでしょう。番組としては出場してほしいアーティストの一人ですが、本人サイドがオファーを受けるかどうかにかかっていますね」
聴きたい曲では『Lemon』『パプリカ』といった少し前の曲に票が集まった米津だが、期待に反して今回は選ばれなかった。米津に一票を入れた人は、果たして今年の大晦日に紅白を見るのだろうか――。
<取材・文/蒔田 稔>
