山本由伸

 ワールドシリーズ(WS)連覇を果たした、MLBのロサンゼルス・ドジャース。そのWSで3勝を挙げ、MVPに輝いた山本由伸の人気が止まることを知らない。驚きの活躍を見せた彼のインスタグラムのフォロワー数が、爆増しているのだ。

ファンの心を掴んだ山本の“漢気”

 11月10日時点で、山本のフォロワー数は209万人をマーク。大谷翔平のライバルであり“ナンバーワンスラッガー”と称されるニューヨーク・ヤンキース所属、アーロン・ジャッジの202万人や、プラチナグラブ賞を獲得したサンディエゴ・パドレス所属、フェルナンド・タティスJr.の204万人を追い抜き、大きな話題になっている。

「これでMLB選手のインスタフォロワー数ランキングは1位大谷選手、2位がエンゼルスのマイク・トラウト選手、そして3位に山本選手が躍り出ました。日本人だけでなくアメリカ人のフォロワーも急増しているようで、今回のWSでいかに注目されたかがわかります」(スポーツ誌ライター)

 山本がここまで人気を獲得した理由は、もちろんWSでの活躍が大きいが、どうやら彼の“漢気”もファンの心を掴んだようだ。

 延長18回までもつれた第3戦、登板機会こそなかったものの、山本は中1日でブルペンに入って肩を作っていた。この彼の献身性に、アメリカのファンはベタ惚れ。

 その姿に他球団のファンからも、「一発で山本のファンになった」「これを見せられたら好きになるしかない」といった声が続出した。

米国ファンに刺さった「山本語録」

 そして運命の第7戦。前日に6回を投げた山本がまさかの“中0日”で登板しチームを勝利に導いたことで、彼の“漢気”がアメリカ人に突き刺さったのだ。

「その熱狂を裏付けるように、アメリカの掲示板には、“山本の献身性には本当に感動した!”“男の中の男というのは、まさに彼のことじゃないか?”“まさか大谷よりも人間を超越してる奴がいたとは、夢にも思わなかったよ”“山本のプレーはもう二度と見られないだろう。それほど凄かった!”といった賛辞の声が殺到しています」(前出・スポーツ誌ライター)

山本由伸選手の完投を祝福する大谷翔平選手(ドジャース公式Instagramより)

 そんな山本の人気をさらに後押ししているのが、彼の漢気溢れる発言。

 WS第2戦前に発した「なんとしても負ける訳にはいかないので」という発言が、通訳による超意訳で「Losing isn't an option!(負けるという選択肢はない)」というなんとも男らしい言葉に変換されたのだった。これがなぜか、WSを戦うチームのスローガンのようになり、MLB公式Tシャツまで販売される事態に。山本にとっても不測の事態だったが、見事“有言実行”を成し遂げた形となった。

 ほかにも「いつか偉大な先輩を超えたい」「オレはカーショーを超える」に、「長いイニングを投げられれば」と言ったことが「ブルペンのドアを施錠しておけ」に翻訳されるなど、謙虚な本人とは裏腹になぜか男らしく変換される「山本語録」。しかし、これらの山本語録が、米国ファンに歓迎され広まっているようだ。

 WSでの漢気登板、そして数々の漢気溢れる発言で米国ファンの心を完全に掴んだ山本。まだまだ“山本フィーバー”が冷めることはなさそうだ。