2025年ワールドシリーズでもホームランを打った大谷翔平/共同通信

 アメリカのスポーツ専門チャンネル『ESPN』内の番組で、大谷翔平選手が“唯一挨拶しない監督”が明かされた。そのことが原因でアメリカのSNSではファン同士の罵りあいに発展しているようだ。

大谷翔平が“唯一挨拶しない監督”

2025年6月20日、四球を受けるも、ベンチから飛び出そうとするチームメイトを制した大谷翔平/共同通信

『ESPN・LA』で放送されたドジャースの今シーズンを振り返る番組に、ドジャースの実況アナのスティーブン・ネルソン氏が出演。

「皆さんが気付いているかどうかわかりませんが、大谷は毎試合、第1打席に立つ時、相手チームのベンチに向かってヘルメットの縁を触って一礼をするのです」と紹介した。大谷の礼儀正しさは有名で、球審や相手チームの監督、相手捕手にまで最初の打席に立つ際には必ず挨拶をする。

 しかしある時から特定の監督にのみ、その挨拶をしなくなったという。

「特定の監督とは、パドレスのマイク・シルト前監督です。これには理由があって、現地時間の6月19日におこなわれたゲームがきっかけになっています。

 9回にドジャースのジャック・リトルがパドレスの打者フェルナンド・タティスJr.の手首に死球を当てたことで、乱闘騒ぎとなりました。その後9回裏、今度はパドレスのロベルト・スアレスが大谷選手の背中に死球を当てたんです」(スポーツ紙記者)

 この“報復死球”にドジャースベンチは騒然となり選手たちは飛び出そうとしたが、それを大谷は手で制止して乱闘を食い止めた。さらに、その後パドレスのベンチに近づいて談笑。

 大谷の紳士的な行動は称賛されたものの、その後パドレスのベンチにいるシルト元監督へは挨拶をしなくなったとのことだ。もちろん、その真意はわからない。

大谷翔平の行動の理由

 ネルソン氏は「大谷にとって敬意とは互いに示し合うことなのでしょう。でも、パドレスがその一線を越えたことに気づいたんです」と大谷の行動の理由を説明している。

 このネルソン氏の暴露に、ドジャースファンが反応。

「あの報復死球は今でも許せない」「球界一礼儀正しい男が挨拶をしないってのはよほどのこと」「大谷が挨拶しないということは、相手が悪いってこと。完全に一線を超えた」

 などと、パドレスを非難する声が上がっている。

 一方のパドレスファンも黙ってはおらず、「ドジャースが最初にぶつけてきたんだろ」「当て返されたからといって挨拶しないなんて、大谷も小さいな」と罵り返す事態に。

「ドジャースファンの怒りもわからなくはないんです。じつは大谷選手は問題の試合の2日前、17日にも死球を食らっています。この時のパドレス4連戦で、彼は2死球を受けたことになります。大谷選手はその後、パドレスの捕手マーティン・マルドナドのインスタのフォローをそっと外しました。大谷選手がエンゼルスにいた2021年にもマルドナドから死球を受けていますから、相当腹に据えかねていたのかも知れません」(前出・スポーツ紙記者)

 ファン同士で巻き起こってしまった“場外乱闘”。来季のドジャースとパドレスの対決で何も問題が起きなければいいが……。