星野源

 12月16日、『第76回NHK紅白歌合戦』の特別企画として、星野源が出場することが発表された。11月14日の“第一弾”で発表されていた37組には星野の名前がなく、2015年から10回連続で出場していた彼の“落選”には大きな衝撃が広がっていた。

星野源の紅白落選は考えづらい

「2025年は、星野さんがソロデビューして15周年という節目の年です。アルバム1枚と配信シングル2曲をリリースするなど精力的に活動しており、実績の面での“落選”とは考えづらいという声がありました」(スポーツ紙記者、以下同)

 11月14日時点では、紅組よりも白組が3組少ないことから、今後の追加発表の可能性も残されていた。とはいえ、星野といえば2024年の紅白での“騒動”が記憶に新しい。

「星野さんは昨年、もともと『地獄でなぜ悪い』という楽曲を歌唱予定でした。しかし、この曲は2022年に性加害疑惑が報じられた園子温監督の同名映画の主題歌だったため、SNSなどで“二次加害に当たるのではないか”といった指摘がされてしまいました」

 星野は自身の公式サイトで、スタッフとの連名で以下のように説明。

《星野は2012年にくも膜下出血で倒れ、その闘病期に病院でこの楽曲の作詞をしました。詞の内容は、星野の個人的な経験・想いをもとに執筆されたものです。後述する映画のストーリーを音楽として表現したものではありません。星野源の中から生まれた、星野源の歌です》

 しかし、二次加害となる可能性を完全に否定できないとして、曲目の変更を余儀なくされた。

歌う前の異変

「『ばらばら』という曲を歌唱したのですが、そのときの表情は硬く、歌う前には10秒ほど沈黙するなどの“異変”が見受けられました」(前出・スポーツ紙記者)

 また、星野は紅白について、ちょっとした違和感を抱いていたという。

「星野さんはこれまで、多様な生き方や価値観、恋愛を曲に反映させることが多くありました。そうした考え方があるからこそ“紅=女性”と“白=男性”で戦うという紅白のシステムそのものに疑問を感じていたそうです」(音楽関係者)

 こうした星野の思いを汲んだのか、“紅組”にも“白組”にも属さない特別企画での出場となった星野。葛藤を乗り越えた、その歌声に期待したい。