『第76回NHK紅白歌合戦』出場歌手発表

「2025年を締めくくるにふさわしい、多彩で、豪華なみなさんがご出演いただけることになったなというふうに思っております」

 11月19日、NHKの山名啓雄メディア総局長が定例会見を行い、『第76回NHK紅白歌合戦』の出演者についてコメントした。

「白組だけ少ない」紅白の出場者発表

「11月14日に、紅白合わせて37組、特別企画で2組の計39組が、今年の出場歌手として発表されました。FRUITS ZIPPERやHANA、M!LKら10組が初出場を決めた一方、旧ジャニーズ事務所のマネジメント業務などを引き継いだ『STARTO ENTERTAINMENT』に所属するアーティストは、King&Princeの1組だけしか選ばれませんでしたね」(スポーツ紙記者)

 以前は12月に入ってから行われていた紅白の出演者発表だが、年々前倒しになっているように思える。今年に至っては、紅組と白組のアーティスト数がそろっておらず、SNS上でも、「なぜ、白組だけこんなに少ないんだ」「本当に、これでおしまいなの?」と、動揺している視聴者がチラホラ。昨年は企画枠を除いて42組が出場しているだけに、これで終わりというわけではなさそうだ。その証拠に、前出の山名総局長は会見で、

「この前発表させていただいたのが、紅組が20組で、白組が17組。紅白歌合戦なので、当然、紅組と白組が同じ組数であることが期待されます。視聴者の期待の高い歌手、アーティストのみなさんには、今後も継続して交渉していっているんだろうなというふうに思います」

 とも話していた。残りの枠をめぐって、水面下ではさまざまな駆け引きが行われているのだろう。本番が近づくにつれて、NHKから新たな出演者の発表がありそうだ。

紅白出場者“小出し”戦略のメリット

「最近の紅白は、小出しでの出演者発表が非常に多い印象です。11月中旬の会見時には全体の4分の3ほどしか発表せず、そこから1か月半をかけて残りの4分の1の出演者を少しずつ発表していく、いわゆる“夏フェス方式”が主流になっています」(レコード会社関係者、以下同)

 何かメリットはあるのだろうか。

「そのほうが、視聴者の興味をオンエア日の大晦日まで引き付けておけますし、NHKがギリギリまで諦めずに交渉を頑張ったというアピールにもなりますからね。もし1人での解禁ということになれば、事務所やレーベル側にも“横並びではなく、あなたを特別に考えている”と言えますし、NHK的にはメリットしかないのでは」

『第76回NHK紅白歌合戦』に出場するM!LK

 どんなアーティストに、出演交渉を続けているのかというと、

「今年ソロデビュー50周年を迎える矢沢永吉さんや、世界的なアーティストとして活躍する藤井風さん、NHKの番組にも数多く出演している星野源さんらに声をかけているといいます。オーディションの様子が社会現象にもなったtimeleszにも粘り強く当たっているようなので、追加発表の可能性は十分にあるでしょう」(NHK関係者)

 放送100年という節目を迎えた年に放送される紅白だけに、視聴者の度肝を抜くような“ビッグサプライズ”を期待したい。