前田健太投手

 11月20日、『サンスポ』などが報じたところによると、東北楽天ゴールデンイーグルスが、米球界から日本球界への復帰を目指す前田健太投手(37)に対し、出来高払いを含む2年総額4億円以上のオファーを提示したことが判明した。

杉谷拳士に暴露していた前田健太

日本球団からオファーをもらったと語る前田健太(熱スギヤch【杉谷拳士公式】YouTubeより)

 前田は2024年シーズンからデトロイト・タイガースへ移籍するも期待された成績を残せず、2025年シーズン途中には先発ローテション入りは無し。その後、タイガースから自由契約となったことが発表され今季は主にカブスとヤンキースのマイナー3Aで過ごした。

 そんな中、前田の争奪戦では楽天が具体的な条件と獲得への「熱意」を示し移籍先の最有力候補となったようだ。

「実は1年前オフに8年契約が切れ、FAとなった際に日本の球団からオファーをもらっていたそうで、この球団が楽天なんじゃないかと言われています」と語るのは在京球団を取材するスポーツライター。

 元北海道日本ハムファイターズ・杉谷拳士氏の公式YouTubeチャンネル『熱スギヤch【杉谷拳士 公式】』に出演した前田は、将来的な日本球界への復帰を語った。

 杉谷から「広島カープで終わるというイメージはあるんですか?」と聞かれると、「最後は日本でやりたいというのは確実に決めている」と断言し、続けて「実は日本の球団から1球団だけオファーもらったんですよ」と暴露。

 さらに「カープ以外」「ヒントを言うとパ・リーグ、球団名は言えない」と、獲得を打診していた球団への感謝を口にしていたのだ。

「動画内で杉谷さんは『オファーをもらった球団はファイターズ!?』と予想していましたが、前田さんは苦笑いで最後まで口を閉ざしていました。楽天は去年より水面下で接触していたという噂ですから、これが楽天なら誠意を示してオファーしたとされる今回の移籍報道に合点がいきますね」(前出・スポーツライター・以下同)

エース級ベテラン投手を積極的に獲得

「ため息がせつない…」東北楽天ゴールデンイーグルスとの契約解除を発表した田中将大投手(本人YouTubeチャンネルより)

 楽天といえば、田中将大の日本復帰を実現させたほか、涌井秀章(現中日)や岸孝之といった他球団のエース級ベテラン投手を積極的に獲得し、再生させてきた実績がある。

 また、石井一久GMは、前田と同じくドジャースでのプレー経験があり、日米の野球事情に精通していて、これまでGMとして積極的なFA補強や新外国人補強など、数多くの選手をチームに招き入れ多くの選手がチームの戦力になっている。

「37歳という年齢や、直近のマイナーでの成績だけを見れば、条件はかなり良いでしょう。メジャー通算68勝を誇るベテランの加入は戦力アップだけでなく、若手の手本になるでしょう。しかも、これだけの人気投手となれば興行面でのインパクトも絶大。人気下落と言われているチームの起爆剤として、フロントが『熱意』を見せるのも納得です」

 SNS上では、「カープはどうなりたいのかが分からない」「カープがオファーをしている情報がないだけという事だと信じたい」など広島カープファンからは無念の声が散見している。

 実際に広島カープからは接触こそはあるものの、正式オファーは出ずの状況だと見られている。「楽天のマエケン」が誕生し、人気も順位も鳴かず飛ばずの状態を救うことができるか…今後の動きに注目したい──。