フジテレビ社屋

 11月25日、フジテレビが公式Xで2025年末から2026年はじめにかけての年末年始特番のタイムテーブルを発表した。

特番MCは東野幸治とバナナマン設楽統

 その中で、大みそかの12月31日午後に『ザ・ノンフィクション』の特別番組『ザ・ノンフィクションの大みそか2025 放送30周年スペシャル』が4時間にわたって放送されるとわかった。

「MCを務めるのは番組のファンである東野幸治さんとバナナマンの設楽統さんです。このほか、番組でナレーションを担当した女優の吉岡里帆さん、歌手のきゃりーぱみゅぱみゅさん、元AKB48メンバーで女優の大島優子さんもゲスト出演すると発表されました」(スポーツ紙記者)

『ザ・ノンフィクション』は1995年スタートの人気ドキュメンタリー番組として知られていると語るのは放送作家だ。

「基本的に関東ローカルの番組なのですが、一部の地方局でも放送されています。取り上げる対象は市井の人々から著名人までさまざまですが、親子をはじめ家族のいざこざや、人生の紆余曲折、壮絶な貧困などハードなテーマが多いのが特徴です。登場人物の“その後”を捉えた続編が作られる場合もあり、こちらも番組の魅力に深みを与えています」

 番組そのもののファンが多いため、ネット上ではMCとゲストを据えた特番の作りに対して《東野さんと設楽さんの無駄遣いが半端ない印象》《スペシャルとはいえ日曜午後の雰囲気をそのまま放送すればいいのに》といった違和感を抱く声が少なくない。

「『ザ・ノンフィクション』に出てくる登場人物たちは、言ってしまえば“ダメ人間”であり、ツッコミどころ満載の人物が少なくありません。『とんねるずのみなさんのおかげでした』の“細かすぎて伝わらないモノマネ選手権”でお笑い芸人がネタにしたほど。MCの東野さんと設楽さんにはそういう役割が期待されているのかもしれません」(前出・放送作家、以下同)

 ただ、番組のファンとしてはお笑いの“ネタ”にされるのを見たいわけではないのかもしれない。

「視聴者はMCやゲストのトークに時間を割くよりも、ドキュメンタリーのそのものを味わいたい人が多いはず。たとえば、放送時にカットされたシーンを含めての“完全版”の放送や“後日談”を求めるのでは。企画自体はユニークですが、果たしてファンに喜んでもらえるのか、不安に感じるのもたしかです」

 フジテレビの大胆な挑戦の結果が気になるところだ。