山本由伸

 2年連続でのワールドシリーズ制覇を達成したロサンゼルス・ドジャース。オフシーズンに入り、各メディアで選手たちがインタビューに答えているが、その内容に注目が集まっている。

山本由伸のピッチングは「本当に美しい」

 今季限りで現役を引退したクレイトン・カーショーは、ハリウッド俳優であるロブ・ロウのPodcastに出演。番組内で今季のワールドシリーズを振り返った。

「カーショーは番組で、自分の子どもたちが山本由伸投手の大ファンで、“下の2人の子の一番のお気に入りの選手”だと明かしています。さらに、山本投手の人柄についても“ヤマは子どもたちに本当に優しい。一緒に写真を撮ってくれたり、話しかけてくれたりするんだ”と、心底惚れ込んでいるかのように話していました」(スポーツ紙野球担当記者)

 もちろん人柄だけではなく、山本の才能についても称えたカーショー。ロブ・ロウが“山本のどこがそんなにも特別なのか”と尋ねると、

「僕たちはもっと日本式のスタイルに目を向ける必要があるのかもしれない」

 と回答した。山本があまりウエイトトレーニングを行わず、体幹や可動域、柔軟性などのトレーニングを一生懸命やっている点に注目したという。

 カーショーは山本の身体コントロールを「体操選手のようだ」と評価し、その身体があってこその投球フォームを「僕は芸術家じゃないし、アートが特別に好きってわけでもないが、ヤマのピッチングは本当に美しいんだ」と“ベタ褒め”している。

「勝つことしか知らない」チームメイトがベタ褒め

 山本について語ったのはカーショーだけではない。“キケ”ことエンリケ・ヘルナンデスは、ヤンキースなどでプレーした元投手であるアダム・オッタビーノのMLB公式YouTube番組『ベースボール&コーヒー』に出演。昨季はポストシーズンで苦しんでいる山本をカフェへ誘ってアドバイスするなど、山本のことを“僕の子どものひとり”とまで言うキケが語ったのは……。

「山本投手の一番すごいと思ったところを聞かれたキケは、“一貫性と取り組みのブレなさが、練習中の集中力と相まって本当にすごい”と答えました。トッププレーヤーが勢ぞろいするドジャースを、“正直、入ってくる側からしたらちょっと怖いロッカールーム”と表現したキケ。そんな中でも山本投手は“他人がどう思おうが自分に合っているやり方をやる”とばかりにルーティンを崩さず、そのスタイルを初日からずっと貫いているそう。高い契約金も“1セント残らず受け取る価値がある”“彼は勝者だ”“勝つことしか知らない”と賛辞を送っていました」(前出)

山本由伸を「ライオンいじり」した大谷翔平の投稿(本人のインスタグラムより)

 なお、お茶目なキケらしく、山本がトレーニングをしているときに「笑わせようとして変な動きをしたりするけど、まったく俺の攻撃は効かない」と、山本のストイックさを証明する話も飛び出した。

 これだけ同僚たちに熱く語られる山本由伸に、ネット上では「由伸って全方位から愛されているよな」「キケはほんといつも親のように山本のことを見てくれてる。有り難いね」「トレ中に笑わそうとしてくるのにも愛が感じられる」といった声が寄せられている。

 すっかりメジャーに馴染んだ山本。そのストイックさを持ってすれば、来季の活躍も約束されたようなものだろう。