2025年3月14日、日本に帰国して会見に参加したロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平

日本を代表して再びプレーできることを嬉しく思います

 日本時間11月25日、大谷翔平が自身のインスタグラムで、2026年3月に行われるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への出場を表明した。

真美子さん、長女、デコピンを連れての帰国も?

「WBCには、2023年に続いて2度目の出場となります。前回大会では二刀流で活躍し、MVPにも選出。決勝のアメリカ戦ではリードして迎えた9回に“守護神”として登板。当時、エンゼルスでチームメイトだったマイク・トラウト選手を空振り三振に抑えて優勝を決めた瞬間は球史に残る名シーンとして語られています」(スポーツ紙記者)
 
 今年はドジャースでワールドシリーズ連覇を達成。次は日本代表として“世界一”連覇を目指す。11月26日のオンライン会見では、

選ばれること自体、光栄なことなので楽しみにしたい。ワールドチャンピオンとは別に、大きい大会の一つとして、今もそうですし、今後も重要になってくるのかな
 
 と意気込みを語っていた。

 日本代表は2026年3月6日に台湾と初戦を迎える。1次ラウンドは東京ドームで行われるので、再び大谷を日本で見ることができる。家族そろっての“凱旋帰国”も期待されるが……。

「エンゼルス時代はシーズン後に帰国していましたが、ドジャース移籍1年目の2024年は帰りませんでした。長女も生まれたので、家族や親族への“顔見せ”も兼ねて年末年始やWBCのタイミングで一緒に来るということも考えられます。ただ、帰国したら大騒ぎになることは間違いない。デコピンも連れてくるとなると検疫の問題もありますし、WBCはアメリカでも行われます。“家族”で観戦するとしても、そちらかもしれません」(前出・スポーツ紙記者)
 
 家族のためにも1次ラウンドの突破は必須。3月15日からの準々決勝以降、舞台はアメリカ・マイアミへ。
 
 日米を往復するハードスケジュール。加えて今年はワールドシリーズまで戦ったことでオフが短くなっている。

 2026年はドジャースで3連覇を狙うことにもなるが、これらがWBCでの大谷にどのような影響を与えるのか。メジャーリーグ研究家の友成那智さんに聞いた。

「2023年の教訓もありますし、打者のみの出場になると思います。この年はWBCを戦い、シーズンも開幕戦から二刀流でフル稼働。9月に右肘をケガしてしまいました。

ドジャースはチームの方針として、プレーオフが行われる10月に100%の状態で戦えるように調整していきます。ケガやシーズン後半に調子を落とすことを避けるため、身体に負担のかかる投手としての出場は控えるでしょう。打者だけであればシーズンに向けての調整の一環とも捉えられるので、そこまで負担にならないでしょう

山本由伸、佐々木朗希は辞退の可能性も

 ワールドシリーズ制覇に貢献したドジャースの日本人投手2人は出場が危ぶまれる状況のよう。

山本由伸投手は先発投手陣の柱として起用したいので、ドジャースは出したくないでしょう。今年の終盤からリリーフで活躍した佐々木朗希投手も来シーズンは先発として働いてもらいたい。今年、ケガをした右肩も球団としては気がかりです。出場しない選択をせざるを得ない可能性もあります。ただし、2人が辞退となっても日本にも素晴らしい投手がいるので十分に戦えるでしょう」(友成さん)

 疲労やケガのリスクがありながらも出場を決めた大谷。その覚悟のウラにはある思いがあったから。

「2006年の第1回、2009年の第2回で日本はイチローさんや松坂大輔さんを中心に連覇を達成。当時は小学生、中学生だった“大谷少年”も日本のスター選手が外国のスター選手たちと戦う姿をワクワクしながら見ていたそう。野球少年たちのためにも今度は自分がワクワクや夢を届けたいという思いがあるのでしょう」(前出・スポーツ紙記者)

 将来を担う子どもたちへの思いは、チャリティーという形でも行動を見せた。
 
 11月22日に『SHOHEI OHTANI FAMILY FOUNDATION』(大谷翔平ファミリー財団)の設立を発表した。

財団のロゴには、大谷と真美子さん、4月に誕生した長女、デコピンとみられる“ファミリー”がデザインされています。主な活動としては、子どもの健康的な生活や動物の保護などを支援するとしています。メジャーでは慈善活動に積極的な選手が多く、社会的地位の高さの象徴とされています。社会貢献活動に尽力した選手に贈られる『ロベルト・クレメンテ賞』もあり、今年はドジャースのムーキー・ベッツ選手が受賞しました」(在米ジャーナリスト)

11月22日に『SHOHEIOHTANIFAMILYFOUNDATION』(大谷翔平ファミリー財団)の設立を自身のインスタグラムで発表した

 前出の友成さんが解説する。

「ドジャースは選手がチャリティー活動をすることを推奨しています。ベッツ選手以外にもフレディ・フリーマンら多くの選手が活動しています。忙しい選手に代わり、奥さまが選手の財団運営に関わることも多い。教師だった女性だと子どもへの支援など、奥さまにつながりのある活動をすることも。真美子さんはバスケ選手だったので、バスケをやりたいが貧困に苦しむ子どもたちの支援をするかもしれませんし、バドミントン選手だった大谷選手のお母さんと協力してバドミントンの大会を開催する可能性も。ロベルト・クレメンテ賞の価値は高まっていますが、数年後には大谷選手が受賞するかもしれません
 
 グラウンド内外でSHOW TIMEは続く。