牧瀬里穂

 12月17日に54歳の誕生日を迎える女優の牧瀬里穂に対し、SNSでは《芸能人の資産家夫人でナンバー1では》《大勝利!》との声が上がっている。

夫・NIGO氏のブランドを木村拓哉が着用

 牧瀬がもう一つの節目を迎えたのが、11月27日のこと。夫でファッションデザイナーのNIGO氏が2010年に創業したブランド『HUMAN MADE』が、東証グロース市場に株式を上場。初日は公募価格3130円を9.9%上回る3440円、翌28日はさらに10.30%高の3910円で取引を終えている。NIGO氏は個人と資産管理会社で同社株式の約63%を保有し、持ち株の時価は12月1日現在、なんと640億円を超えている。

 結婚当初、すでに成功を収めていたNIGO氏とは“玉の輿婚”と言われた牧瀬だったが、今回の上場で“圧倒的な勝ち組”と騒がれているのだ。しかし、ここに至るまでの道のりは決して順風満帆ではなかったーー。

 文化服装学院在学中からライターやスタイリストとしてキャリアをスタートさせたNIGO氏は、20代で日本のストリートファッションに旋風を巻き起こす。1993年に、文化服装学院時代の同級生でファッションブランド『アンダーカバー』の高橋盾氏と『NOWHERE』を東京・神宮前にオープンするとたちまち若者の心をつかみ、裏原宿ブームを牽引。その後、猿の顔をモチーフとしたブランド『A BATHING APE』を立ち上げ、世界的な人気ブランドに成長させている。

NOWHEREが生産数を限定したTシャツなどを売り出すと、若者だけでなく今で言うところの転売ヤーらがプレミア必至のアイテムを求めて行列を作り、藤原ヒロシ氏らとともに裏原宿ブームを生み出しました。2001年の月9ドラマ『HERO』(フジテレビ系)でキムタクがダウンジャケットを着用したことが話題になったほか、故・志村けんさんが自身の番組で着るなど、エイプもブランドとして大成功を収めています」(ファッション関係者)

 2004年には米国の雑誌『TIME』で「アジアの英雄20人」に選出され、「ユニクロ」や「アディダス」「ルイ・ヴィトン」といった数多くのブランドとコラボするなど、世界的にクリエイターのほかアートコレクターとしても知られるようになる。私生活では、1999年に元「EAST END×YURI」の市井由理と結婚するが、2002年に離婚。2004年、ある食事会でNIGO氏はかねてからファンだった牧瀬と出会い、2008年に2人はゴールインしている。

ユニクロを超える高収益な企業に

 一方の牧瀬はデビューした1989年に、山下達郎の大ヒットソング『クリスマス・イヴ』が流れるJR東海のCM「クリスマス・エクスプレス」に出演しことで一躍注目を集め、映画デビューした90年の相米慎二監督の『東京上空いらっしゃいませ』などで新人賞を総なめ。1992年のドラマ『二十歳の約束』(フジテレビ系)で人気を不動のものにし、宮沢りえ、観月ありさとともに「3М」と言われ、若手女優として一世風靡している。

「郵便局の販促で無料で配られた牧瀬のリーフレットが奪い合いになったり、当時の男性人気は絶大でした。そんな牧瀬も東山紀之や熊川哲也などと噂になりました。NIGO氏と4年の交際中にはロールス・ロイスに乗る2人の様子が報道された一方で、破局説が出たことも。以前、牧瀬自身が『こんなに結婚ができないとは思わなかった』と話しているように、NIGO氏と入籍したのは37歳になる前日でした」(芸能事務所関係者)

一緒にファッションショーを訪れた牧瀬里穂とNIGO氏(公式インスタグラムより)

 事業が順調にみえたNIGO氏にも危機が訪れている。

「裏原宿ブームの終焉でNOWHEREの負債は一時40億円以上あったと言われ、経営危機がささやかれました。その後、絶体絶命のところを香港の企業に買収されたことで窮地を逃れ、HUMAN MADEの前身のオツモ社を立ち上げた以降、再び息を吹き返しました。HUMAN MADEの売上高は2021年1月期が18.5億円でしたが、2026年1月期は137億円を見込み大きく成長しています。

 アパレル業界の営業利益率は10%を下回るところが少なくなく、ユニクロでさえ10%後半のところ、同社は20%台後半と高収益企業です。現在はアジア圏を中心に人気を博していますが、今後はLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)のような世界的ブランドを目指しているようです」(経済ジャーナリスト)

 牧瀬は2023年のNHK朝ドラ『らんまん』に出演しているが、結婚後は基本的に女優活動をセーブしながら悠々自適の生活を送っている。

夫妻は超一等地のタワマンで暮らしている他、地方に高級別荘を数件保有しているとかつて報じられるなど、誰もがうらやむ生活を送っているようです。牧瀬のインスタグラムにはおおっぴらではないものの、着物姿の近影や茶道に取り組んでいる様子のほか、NIGO氏とパリを訪れたりと随所にセレブぶりが伝わってきます。今回の上場をお祝いする食事会にも参加していたようです」(前出・芸能事務所関係者)

 セレブ生活に飽きたら、芸能活動もぜひ本格再開してほしい。